こんにちは、神戸市長田区のアーユルヴェーダサロンSri Saumya(スリサウムヤ)のRieです。
こちらでは、私の愛してやまないスリランカという国の、普通の旅行ではなかなか味わえない小さな村の日常をシリーズでお送りしています。
現在私は神戸の一軒家のサロンでアーユルヴェーダのトリートメント、セラピスト養成講座、スリランカのアーユルヴェーダ商品の販売(ベリクリーム等)を生業にしていますが、3回目のスリランカ渡航の目的は「セラピスト養成講座の生徒さまとローカルライフを味あう旅!」。
この渡航で体験したスリランカを数回に分けてお届けさせていただこうと思っています。
前回の「スリランカでローカルライフを楽しむには」では、スリランカの小さな村でのローカル体験談をお伝えしましたが、今回は「スリランカのプライベート・パンチャカルマ施設とアーユルヴェーダドクターとの出会い」をお届けしますね。
養成講座やトリートメントでのカウンセリングでもお伝えしているのですが、私はドーシャにあまり固執していません。
語弊があるといけないのですが、アーユルヴェーダの基本はドーシャです。
身体の変化や不調だけでなく、意識や感情もこのドーシャによって日々変化していきますので、ドーシャ理論はとっても大事なのですが、私自身はあまりドーシャのカテゴライズで騒ぎ立てていない、といった独自の感覚なのです。
しかし私もやっぱりどこかでカテゴライズが好きな日本人なのでしょうか(笑)
ドクターのところに行けば「私のドーシャってなんだろう?」と興味がふつふつ・・・。
アーユルヴェーダを学んでいるというと(言わなくても大概は教えてくれるとは思いますが)「あなたのドーシャは75%がピッタで15%がワータで・・」なんて詳細に教えてくれることがほとんどです。
ネットや本でドーシャッチェックをすると、ほぼ100%で「カファドーシャ」が優勢な結果が出るのですが、生徒さんも意外なドクター診断がでたようで「チェックリストより本場のドクター脈診ですね~」なんて話していました。
今回、私は4人のドクターに出会うことができましたが、ひとりとして私をカファと診断したドクターはいませんでした。
過去、とあるセンターでドクターの診断を受けた時、脈診も一応はありましたがチェックリストを渡されて「カファ」と診断されたことがありました。
その時から自分を観察していましたが、あまりカファという自覚はなく、未消化な感情が残っていたのですが、今回腑に落ちてよかったです。
脈診では親族の既往歴(私は白血病と舌癌の親族がいるのですが)までピシャリと当てられました!
血中毒素の割合や臓器、肺活量まで教えてもらえましたよ。
処方はもちろんアーユルヴェーディックな薬草もありますが、その他キッチンファーマシー的なものまで指示されます。
私の場合はジンジャーやライムが多かったかな。
ハーバルワインも指示されましたが、帰りのトランクの重量制限のため持ち帰りは断念しました。
辛いものが苦手なので、日本にいる時はほとんど口にしませんが、スリランカにいると毎食カレーですので、どうしてもいつもと違うことが起こります。
滞在中はローカル政府管理の診療所に鍼に通っていたのですが、滞在も半ばに体内のこもり熱が気になり相談したところ、いつもは1~2本だった頭の鍼が5本に増えました。
私は体温が比較的高いのですが、鍼を打つ前に36度後半だった体温が、帰宅後だだ下がり(笑)
日本にいる鍼灸の先生にそのことを話したら「ふたをしなかったんだろうね~」と苦笑いしていました(泣)
アーユルヴェーダではマルマやニラという鍼灸に通ずるツボのような理論があるのですが、現地では鍼はとってもメジャーな治療です。
私のサロンでも取り入れているカッピングの治療もあり、トリートメント・メニューとして、サロンと呼ばれる観光客相手のところだけでなく、ローカルな医院でも見ることができました。
瀉血(ラクタモクシャ)はスリランカでもヒルを使って行います。
今回、ヘリタンスマハゲダラに特別に許可をもらってホテル内を案内していただいたのですが、薬草センター(薬局で薬剤師がドクターからのカルテを元に、薬やオイルを処方していました。カルテや薬草を見せてもらえました)では、こちらのホテルでもヒルによるトリートメントを行っているようでした。
私は今回村で色々とやることがあったのでパンチャカルマは受けていませんが、同行された生徒様はコロンボにあるプライベート施設で2週間のパンチャカルマに入られました。
ご紹介した施設は、ベリクリーム等でビジネスパートナー提携を結んでいるスリランカ人がオーナーの「スリランカでもほとんどない」といっても過言ではない、完全プライベートな場所です。
リゾート施設ではありませんが、現在2人のドクター(1人は代々アーユルヴェーダドクター家系というスペシャリストです)、2人のセラピスト、1人の施設管理者がいて、今回は滞在者が生徒様お一人だったため、独占状態でした。
私も2日間滞在しましたが、パンチャカルマに入る前の儀式が素晴らしかったです。
女性の僧侶が来てくださり、説法と瞑想を行い、仏陀への祈祷を行いました。
ドクターも別室でアーユルヴェーダの神と言われるダンヴァンタリへの祈祷を。
今まで多くの国を旅してきましたが、タイやベトナムも仏教国であり多くの寺院が街にそびえ立っています。
私がここまでどっぷりローカルに浸かった国というのが、スリランカが初めてだからというのもあると思いますが、スリランカの信仰心には他国のそれとはちょっと違うように感じていて、毎度驚かされます。
普段あまり会わないお友達でも、久しぶりに電話をすると「昨日はポヤデー(満月)だったよ~、日本は今日かな?」
「仏陀にRieの健康と幸せと、サロンが繁栄するよう願っておいたからね」
というような言葉をかけられることもしばしば。
スリランカ渡航の2回目の帰国時は夜中のフライトだったので、真っ暗な中空港に車で向かっていたのですが、突然車が空港へ行く道とは違う道に進んで行きました。
そしていつも参拝するカンダヴィアーレ寺院に到着。
ドライバーが車内で100ルピーを取り出し、同乗しているほか3人のスリランカ人が順にお札に触れて合掌し、Rieも同じようにやれ、と言われました。
それをもってドライバーが私の無事帰国と、またスリランカへ戻ってこれるように、と手を合わせに寺院内へ参拝に行ってくれました。
ドライバーは2度ほどしかあったことのない人だったので、なんだか胸が熱くなったのを覚えています。
日本でもお朔日詣りをして、産土神へ産子すべての幸福を願っている方もいらっしゃいますが、まだまだ少数派のように感じます。
初詣はほとんどの方が行かれると思いますが、他人の幸福を願う方はどのくらいいるでしょうか?
私は今まで何十回と日本で参拝にいっていますが、そのほとんどが「自分のこと」だったように思います。
日本人の信仰とは異なる部分が多いし、私自身は無宗教ですが子供の頃から寺院での学びを受け、神(仏陀)が生活に根付くスリランカの国民性が私は好きです。
アーユルヴェーダは宇宙の叡智です。
その叡智は「みんな違っていい」「みんながより健康でより幸せになること」を説いています。
しかしいくらアーユルヴェーダを愛していても、いくら知識を増幅させていっても、日本でセラピストができることは限られています。
それでも、多くのことを学び、咀嚼し、紐付け。
アーユルヴェーダの叡智を私らしくお届けできるような、そんなセラピストになることが私の目指す姿です。
スリランカへ足を運ぶたびに学びたいことが増えています。
私もまだまだ学びの途中。
今回の滞在でつながったご縁から、その知識を深めみなさまにお届けしていくことが本当に楽しみです。
次回の渡航は5月下旬か6月頃を予定しています。
どんな生徒様と、どんな冒険が待っているか!
またこちらでお目にかかれることを楽しみにしています。
【コラム筆者】
Sri Saumya(スリサウムヤ) Rieさん
(神戸アーユルヴェーダサロン Sri Saumya/スリ サウムヤ)
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