こんにちは、神戸市長田区のアーユルヴェーダサロンSri Saumya(スリサウムヤ)のRieです。
こちらでは、私の愛してやまない「スリランカ」という国の、普通の旅行ではなかなか味わえない、小さな村の日常をシリーズでお送りしています。
前回ご紹介したように、2回目のスリランカでは1棟貸の大きなバンガローにて1ヶ月滞在をしました。
シャワーは水しかでなかったり、窓には網戸のようなネットが付いていないため隙間だらけなので、ハエ、蚊、蟻・・・。
小さな動物たちと家の中で共同生活を送ったり。
最初は戸惑いもありましたが、庭にあるパパイヤを食べたり、カレーを作るときには庭のカラピンチャを摘んできたり、大自然の中での生活を満喫することができました。
しかし事件が起こりました。
滞在3日目の夜中。急に強烈な寒さを感じて目が覚めました。
ここは南国です。
冷房もありませんので、モビールを回して寝ます。
普段はそれでも暑いくらいなのです。
しかしそんな中で、ガタガタと震えが襲ってきました。
急いで白湯を沸かして飲みましたが、温かさを感じません。
とりあえず、バスタオルや飛行機で履いていた靴下・ストールを巻いて寝ましたが、翌朝目が覚めたときには体感で高熱があるのがわかったので、急いで友人に医者に連れて行ってもらえるようお願いしました。
友人は私がアーユルヴェーダを学びに来ていることを知っているので、てっきりアーユルヴェーダのドクターのところに行けるものだと思っていましたが、着いたのは街の診療所。
具合が悪すぎて、写真をとることも忘れていましたが、4畳ほどの部屋にデスクと簡易ベッドがあり、その隣に3畳ほどのスタッフルームがあるとても小さな診療所でした。
スタッフルームには西洋の薬剤が置かれていて、看護師さん(私服です)らしき方が2名。
熱を測ると40度近くあり、直ぐに血液検査と尿検査を行いました。
尿検査も、小さな小さな・・・50mlほどしか採取できないような使い古したプラスチックケースで、おそらく薬が入っていたのだろうと予測されるものでした(表にシンハラ語で何か記載がありました)。
そして採血はプラスチックの椅子に座り、日本のように腕を置くアームチェアのようなものも用意されず自力で腕を上げたままの状態での採血(笑)
でも採血はとっても上手にしていただいて、痛くはありませんでしたが。
検査の結果は夜に電話で報告するとドクターに言われ、とりあえずは緊急処置として解熱剤と抗生物質を処方されました。
1粒1粒が大きく、アーユルヴェーダのドクターに見て欲しかった気持ちとケミカルな薬は飲みたくない気持ちでいっぱいでしたが、友人が鋭い目つきで監視してくるので、とりあえず1日目は薬を飲むことに・・・。
「熱があるときにはこれを飲むといいから」と、友人が庭にあるキングココナッツをとってココナッツウォーターを飲ましてくれました。
ココナッツは冷性を持つので、アーユルヴェーダ的にも夏や熱があるときにはオススメの食物です。
氷がなかったので、タオルを冷凍庫で冷やし額にのせたり、ずいぶん昭和な介護をうけましたが検査結果にも異常はなく、2日ほどですっかり元気になりました。
今まで、体調が悪くなるとアーユルヴェーダの製薬会社が販売している「サマハン」や「パスパングワ」という、「葛根湯」のようなものを手にするスリランカ人を見てきたので、かかりつけのお医者さんもアーユルヴェーディックであると信じて疑いませんでしたが、村の人も普通に西洋のお医者さんのところへ行くこと、そして西洋のお薬も飲むことは私にとって新しい発見でした。
少し古いデータですが、スリランカでは2008年の段階で国民の15%がアーユルヴェーダドクターによる治療を受けているそうで、私が思ったより少ない数でした。
スリランカ全土における西洋医学の医科大学は8校、対してアーユルヴェーダは4校で西洋医学の医師は2万人、アーユルヴーダの医師は1万5,000人存在しているそうです。
西洋医療とアーユルヴェーダが互いを紹介することもあり、統合医療が目指されているようです。
アーユルヴェーディックな生活は私も個人的にオススメですが、現代医療でしかわからないことも沢山あります。
上手に融合して取り入れていきたいものですね。
次回は、「初めてのエビ・アレルギー発症!今度こそアーユルヴェーダドクターのところへ!」をお伝えします。
【コラム筆者】
Sri Saumya(スリサウムヤ) Rieさん
(神戸アーユルヴェーダサロン Sri Saumya/スリ サウムヤ)
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