こんにちは、大阪本町のアーユルヴェーダサロン・Richural(リチュラル)の中村友恵です。
素敵なご縁があり、今回よりコラムを書かせていただくことになりました。
4月下旬・5月初めのこの時期は、朝晩は風が涼しいけれど昼間は汗をかくくらいに温かく、体調を崩しやすい時期です。
季節の変わり目や体調がなんとなく優れない時に、養生やデトックスの意味で、アーユルヴェーダのトリートメントを受ける方は多いですよね。
アヴィヤンガ(オイルマッサージ)は体に溜まった「未消化物=毒素(アーマ)」の排出を促すのに効果的なのですが、その理由をご存知ですか?
今日はそのアーマ排出の仕組みについてお話します。
まず毒素(アーマ)の居場所や、私たちの体に及ぼす影響、そしてアヴィヤンガによってアーマはどうなるのかを見ていきましょう。
◆毒素(アーマ)はどこに蓄積される?◆
これ、簡潔にいうと「体のあちこち」です。
私たちの体には無数の管(例えば胃や腸などの消化管、血管、リンパ管、神経、汗腺など)があり、身体中のあらゆる要素を運ぶこの管(経路)をアーユルヴェーダでは「スロータス」と呼びます。
体内の輸送システムのようなものです。
アーマはこのスロータス(管・経路)を通って体のあちこちに移動しますが、人によってアーマが溜まる場所は違います。
外から見てもわからない分、とてもややこしいものなんですね。
ちなみに「身体中の構成要素」は7種類あり、アーユルヴェーダではこれを「ダートゥ」と呼びます。
私たちの食べた物は消化することでダートゥ(構成要素)となって体を作り、消化の際に不要なものは老廃物(尿、便、汗など)として体外に排出されます。
この時、消化力(アグニ)が適切に働いていないと消化が上手くいかず、アーマ(毒素)として身体の中に蓄積されてしまいます。
※ダートゥと老廃物、消化力の関係についての詳細は、アーユルヴェーダライフのサイトで確認できます。
※
https://www.ayurvedalife.jp/dhatu_mala.aspx
◆毒素(アーマ)が蓄積するとどうなるの?◆
アーマが蓄積するとスロータス(管)を塞いでしまうため、体の循環がうまくいかず、疲労感、倦怠感、消化力の低下、便秘などの症状が出てきます。
例えば、アーマが関節に溜まれば関節炎に、臓器に溜まれば臓器のトラブルを引き起こすことが考えられ、あらゆる不調の原因となります。
◆どうやって毒素(アーマ)を排出する?◆
アーマを排出するにはアヴィヤンガ(オイルトリートメント)+スチームバス(発汗)が有効です。
これはアーマをオイルによってゆるめて動きやすくした後に、体を温め汗と一緒に排出するという原理です。
そのため、アヴィヤンガ後に必ず「発汗」をすることもアーマを排出する上でとても重要になってきます。
◆毒素(アーマ)のゆくえ◆
①塗布したオイルは皮膚から浸透して、全身のアーマをかき集めます。
②その後、スチームバスで発汗することで、溶けたアーマを汗とともに全身から排出することができます。
③この時、体内に残ったオイルは大腸に集められ、やがて尿や便のような排泄物になって排出されます。
ご理解いただけたでしょうか?
スロータス(管・経路)の考えを活かし、
1. オイルマッサージを受けてすぐに発汗でデトックス。
2. 体内に残ったオイルの成分が、じわじわとデトックスを更に手助け。
という2段階の「毒素排出」の仕組みなんです。
この仕組みを知った時、なんて素晴らしいデトックス方法なんだと感激しました。
アーユルヴェーダは単なるリラクゼーションではなく、「デトックスすることで本来の健康な体と心へ導く」トリートメントです。
長いお付き合いになる自分自身の体に、悪いものを溜め込まない習慣づくりを意識しましょう!
【コラム筆者】
アーユルヴェーダサロン・Richural(リチュラル)
中村友恵
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