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アヌパマ・ダラシベ・アワケ先生は、インドにおいてBAMSを取得されたアーユルヴェーダ・ドクターでいらっしゃいます。
現在は、東京都江戸川区に在住されており、日本国内で本場インドのアーユルヴェーダのお話を聞くことが出来る大変貴重な先生です。
(アヌパマ先生のシーズンインタビューは こちら から)
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夏は、私達の周りの自然が最も色彩にあふれる素敵な季節です。
春の若々しい新緑が、夏には濃い緑へ変わり、花も果実や果物を熟成します。
気候も、春の快適な気温から次第に厳しい「暑さ」に移り変わっていきますね。
強い太陽の日差しにより、夏の気候は乾燥しています。私たちの身体も同様に乾燥しがちになります。
この時期は、脱水症状をおこさないよう水分補給もこまめに気を付ける必要があります。
ただ、喉の渇きをいやしてくれる飲み物も、冷え過ぎたものや摂り過ぎは当然よくありません。
多くの皆さんは夏の暑さを避けるため、氷の入った冷水や冷たいジュースを飲んだり、アイスクリームやよく冷えた食べ物などを頻繁に取るなどされるかと思いますが、これらは結果として、夏風邪や消化器系のトラブル、皮膚アレルギー、喉の感染症や咳を引き起こす原因になりがちです。
こうした問題を回避して、健康的で幸せな「夏」を過ごしていくために、いくつかのアーユルヴェーダのホームレメディをご紹介します。
1. 冷蔵庫等で冷やした食べ物や飲み物の代わりに、自然の野菜の中で身体を冷やす効果のあるものを摂るようにしてみましょう。
(ミント、キュウリ、カボチャ、スイカ、ウリ、冬瓜、レモン、アスパラガスなど)
2. ミントティーやアーユルヴェーディックレモネード、ローズ花弁入りのドリンク、カルダモンティー等といった、身体の熱を鎮める作用のあるハーブティやハーブドリンクを摂るようにしましょう。
3. ベチバー入りの冷たい飲み物は体の熱を下げるのに役立ちます。
とてもシンプルなレメディです。
乾燥したベチバーの根の小さな束を水でよく洗って、いつも飲む水の容器の中に入れておきます。
そうすることで、水にベチパーの持つ冷性の質が加わり、ナチュラルな香りの良いクールドリンクの出来上がりです。
※ベチバーはイネ科のすすきの様な葉っぱです。
※日本でも沖縄で生息しており、ウェブ等で検索すると、様々な商品も見つけることができます。
4. 夏の強い陽射しで日焼けした肌には、新鮮なアロエベラの「果肉」が効果的です。
アロエの「果肉」は、外用として肌に塗ると冷たい性質を持ち、身体の熱を鎮めます。
但し、アロエベラの黄色い部分や緑の部分は使わないようにしてください。
アイスクリームは、口に入れてしばらくの間は甘くて冷たくて皆さんの舌を冷やしてくれますが、アーユルヴェーダ的には、アイスクリームは大腸等の消化器官において、代謝と消化のプロセスの中で熱を発生させ、結果として体温の上昇を促します。
アイスクリームは、カパ・ピッタを乱す食品です。
またアイスクリームを夜中に食べることも避けるべきです。
どうしてもアイスクリームなしで夏を過ごすことが出来ないという方は、乳製品で作られたものではない、新鮮な果物や野菜のジュースから作るホームメイドのアイスクリーム(シャーベット等)をお薦めします。
(砂糖を少量、レモン汁&ジンジャーパウダーを加えて、メロンやオレンジ、ニンジンジュース等で作ります)
但しこれは、市販のアイスクリームの代替案ということであり、アイスクリームをアーユルヴェーダとしてお薦めしているわけではありません。
【夏の季節にお薦めの食べ物】
夏は、アーユルヴェーダで「アグニ」と呼ばれている「消化の火」が弱くなります。
「アグニ」が弱くなると消化力も低くなり、食欲も減退するので、消化に軽くて栄養のある野菜スープやダル豆のスープ、そして、自然に体を冷やす効果のあるギーを積極的に摂取する様にしましょう。
夏におすすめの野菜:
カボチャ、冬瓜、オクラ、レモン、インゲン、キュウリ、アスパラガスなど。
夏におすすめの果物:
スイカ、メロン、ブドウ、ザクロなどの季節の果物。レーズン、デーツなどのドライフルーツ。
新鮮なココナッツ・ウォーターも、夏にとてもお薦めです。
水分補給という点だけではなく、発汗で失われたミネラルの補給にもなり、妊娠中の女性にも適しています。
夏に避けるべき食べ物:
チーズやクリーム、クリーミーなパスタ、多量のヨーグルト、ピザ。
揚げ物など油分の多い食べ物。
ヨーグルトの代わりにバターミルクという、ヨーグルトを薄めて質を軽くしたドリンクがおすすめです。
バターミルクは夏の季節にはベストな飲み物で、アーユルヴェーダにおいてもバターミルクは良い効果がたくさんあります。
夏に乱れがちな食欲を整え、消化を改善し、体に水分を補給して体が熱くなりすぎるのを予防します。
また、便秘や痔の問題を解決する助けになります。
またアーユルヴェーダの古典によると、夏のアルコールの摂取は避けるように書かれています。
(夏の食事について/アシュタンガ・フリダヤーより抜粋)
【夏に適したヨガとプラーナヤーマ(呼吸法)】
アーユルヴェーダでは、激しいエクササイズ・ヨガのポーズは、夏の季節は避けるように説かれています。
夏はバラ(体力)が減退しがちであるため、各人ひとりひとりの体力に応じた無理のない運動を行うべきでしょう。
プラーナヤーマ(呼吸法)は夏の間も行って問題ありません、シターリ/シッカリといった呼吸法が特にお薦めです。
【アーユルヴェーディックな夏の準備】
1. Gulkand(バラの花びらのジャム)
2. Moravala(スグリのジャム)
3. Kushmanda avaleha(冬瓜のジャム)
(アーユルヴェーディックレモネードの作り方)
アーユルヴェーディックレモネードは、自家製のポカリスウェットのようなものです。
身体に自然な形で水分補給を促し、適切な消化力の向上と身体のデトックスに役立ちます。
皆さんが毎日飲まれているお茶やコーヒーの代わりに、夏の間の日常の飲み物としてお薦めします。
<材料>
・水(コップ1)
・レモン(1/4)
・砂糖(ティースプーン1)
・塩(ひとつまみ)
<作り方>
1. コップ1の水に、砂糖(ティースプーン1)、塩(ひとつまみ)、レモン(1/4)は絞って入れます。
レモンの黄色い皮等は捨てて、レモンの絞り汁のみ入れます。
2. 全てが交ざるまで、よくかき混ぜます。
3. お好みに応じて、クミンパウダーをひとつまみ入れてもよいでしょう。
アヌパマ・ダラシベ・アワケ
(Om Ayurveda School)
http://omayurved.weebly.com/
(Om Ayurveda School / Facebook)
https://www.facebook.com/omayurvedinstitute
【夏のアーユルヴェーダ料理教室 at Deva Deva Cafe 吉祥寺】
日時 : 2015年8月22日(土)18:00~20.30
内容 : クッキング実習と講義
講師 : アヌパマ・ダラシベ・アワケ先生(アーユルヴェーダ医師)
詳細 :
https://www.facebook.com/events/1661546694077532/
お問い合わせ : 0422-21-6220