親愛なるみなさま、お元気でいらっしゃいますか?
3月も中旬になり関東では先日桜の開花宣言がありました。
今週末には満開の予報で、お花見日和になりそうです。
それにしても、この頃の風の強さは台風なみですね。
カパと一緒にヴァータも乱しそうです。
カパもヴァータも、身体が冷えるという共通する特徴があります。
日中気温が上がりますが、朝夕は「花冷え」という言葉があるように、まだまだ冷え込みますので、うっかりと冷たい物を飲んだり食べたりしないように注意が必要です。
さて、今回は「六つの味」についてです。
アーユルヴェーダでは、1回の食事に「六つの味」を食べるように薦めています。
六つの味とは、「甘味」、「塩味」、「酸味」、「辛味」、「苦味」、「渋味」です。
この六つの味を1回の食事で味わうことで、こころが満足して食事を適量で終わらせることができ、消化に良いから・・・と言うのが理由のようです。
確かに私も、甘いもの、しょっぱいもの、甘いもの・・・のループにはまったことがあります。
これではなかなか食べる事を止められずに、つい食べ過ぎてしまいます。
これは、二つの味しか味わっていなかったからなのでしょう・・・。
みなさまは、1回の食事で「六つの味」をそろえて料理をするのは大変だと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
もしかして、毎回スパイスが効いた料理を六種類も準備しなければならないと思っていらっしゃるのではないでしょうか?
いえいえ、実はとても簡単です。
以前もお話ししたと思いますが、実は日本はとてもアーユルヴェーディックな風土です。
普段の和食でも、自然に無理なく「六つの味」が揃っていました。
ひとつの味についてひとつの料理を作るのではなく、ひとつの料理の味が複数の味を持っていても良いのです。
「切り干し大根の煮物」を例にとると、味付けに使った砂糖で「甘味」、しょう油で「塩味」、大根の「辛味」、「渋味」、「苦味」で良いのです。
たとえば、こんな献立でもOKです。
「ごはん」、「わかめの味噌汁」、「豆入りひじきの煮もの」、「菜の花のサラダ」。
「ごはん」に米の「甘味」。
「わかめの味噌汁」に味噌の「塩味」。
「菜の花のサラダ」にレモンの「酸味」。
同じく「菜の花のサラダ」のマスタードシードの「辛味」。
「苦味」と「渋味」は豆と菜の花。
これは、ある日のうちの夕食です。
この季節の野菜はカパを減らす野菜が出回りますが、ヴァータを乱しやすくなります。
特に「アブラナ科」の野菜(菜の花、きゃべつ、ブロッコリーなど)は、お腹の中でガスを発生しやすいので、クミンシードやマスタードシードと一緒に調理をします。
それから、和食ではありませんが、先月紹介した「チャパティ」の時の食事にも、「六つの味」が揃っていました。
この時のメニューは「「チャパティ」、「白インゲン豆のサラダ」、「かぼちゃのスープ」。
「チャパティ」の全粒粉の粉と「かぼちゃのスープ」のかぼちゃの「甘味」。
「白インゲン豆のサラダ」に使った岩塩の「塩味」。
同じく「白インゲン豆のサラダ」の中のドライトマトの「酸味」。
「「白インゲン豆のサラダ」に使った黒こしょうの「辛味」
白インゲン豆に「渋味」と「苦味」。
ひとつひとつ料理を見直していくと、意外と普通の食事で「六つの味」は揃っているものです。
もし、調理の途中で「酸味」が無かったと気づいた時には、レモンをサラダに使ったり、ゆかり(梅干しを作ったときの赤紫蘇を乾燥させたふりかけ)をご飯にまぶしても「酸味」を摂ることができます。
あとは、その人その人で、どの味をどれだけ摂るのかは、その時の体調によって変化して良いのです。
アーユルヴェーダが薦める「六つの味」は、少し気を配って料理を見てみると、意外にも簡単に出来ることが判ります。
どうぞみなさまも、このカパを乱しやすい季節、食事の際には「六つの味」に意識を向けて、食べ過ぎに注意をして、お過ごしくださいね・・・。
アーユルヴェーダの知識が、みなさまのこころと身体の健康に役立ちますように・・・。
Berry Moon 櫻井真実
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