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「生命の科学」ともいわれるインド・スリランカ伝統医学アーユルヴェーダ。予防医学・代替医療にとどまらず、高度な生命哲学としても注目されています。アーユルヴェーダでは、食事法(医食同源)・健康法(ヨガ・瞑想)といった日常生活に関わる内容から、「生命」そのものについてまでが語られています。
「もだま工房コラボ企画」アーユルヴェーダのハーブ特集

「もだま工房コラボ企画」アーユルヴェーダのハーブ特集
アーユルヴェーダのハーブ特集「紫ウコン」
もだま工房 彦田治正さん - 第4回 -
(テキスト・写真|もだま工房 彦田治正さん)

今回ご紹介するアーユルヴェーダの薬草は「紫ウコン(ガジュツ)」です。

 


日本では「紫ウコン」と呼ばれるこの植物は、学名は「Curcuma zedoaria」、英語名は「ゼドアリー(zedoary)」または「ホワイトターメリック(white turmeric)」と呼ばれます。

沖縄には「白ウコン」と呼ばれる植物がありますが、「ホワイトターメリック(white turmeric)」とは別物ですから、これまたややこしいですね。

ちなみに沖縄の「白ウコン」は、ウコンの仲間というよりはショウガの仲間になります。

しかし沖縄にはホワイトジンジャーという別の植物がさらにありますので、この辺でみんな訳が分からなくなります。

さて、「ガジュツ」は日本では根茎の断面が青いので紫ウコンと呼ばれますが、同じ種類でもタイ産のものは断面が緑色のようですし、インドネシア産のものは断面が白いそうです。

それが世界中に出回っているのでホワイトターメリックとも呼ばれるようです。

日本で一般的に「ウコン」とよばれる「C.longa」は、秋に花が咲くから秋ウコンとよばれ、前回紹介した「C.alomatika」は春に花が咲くから春ウコンと呼ばれます。

ならば紫ウコン「C.zedoaria」は夏に花が咲くから夏ウコンと呼ぶのがふさわしいのではないか、という意見もあります。

そして、紫ウコンや春ウコンには、根茎から「塊根」と呼ばれる栄養を蓄える玉ができます。

これを「川玉金」といい、中国で鬱金といえば、この部分を指します。

前回の春ウコンの紹介で、キョウオウとウコンは日本と中国医学では違うものと紹介しましたが、そのあたりのことは「日本のウコンは本当はウコンではなかった?」というお話にまとめましたので、興味のある方は読んでみてくださいね。

(「日本のウコンは本当はウコンではなかった?というお話」)
http://tubokusa.com/index.php?日本のウコンは本当はウコンではなかった?というお話

さて、紫ウコンは、

・ヒンディー語では「kachur」
・サンスクリット語では「karchur」

といいます。

味:辛味、苦味。
薬力源:熱性。

アーユルヴェーダでは、ヴァータとカパを抑制し、抗炎症・鎮痛剤・皮膚関連の問題にとても有効とされ、外用にも使われるようです。

内服では胃腸障害、消化不良や肝臓の働きを助け血液を浄化する。
子宮を温め、媚薬としても機能すると考えられています。
感染症によいとも言われています。

現在、ガジュツの効果として言われていることは、このアーユルヴェーダの見方と同じですが、もう少し細かく言及されています。

紫ウコンにはクルクミンはほとんど含まれませんが、その代わりにとても豊かな精油成分があります。

精油成分中に多く含まれるセスキテルペン類の働きなどによって、がん細胞の増殖抑制やアポトーシス(がん細胞の自殺)誘導や転移抑制などの抗がん作用が報告されています。

抗酸化作用、がん予防効果、抗菌作用、肝障害を予防する効果、抗潰瘍作用、抗炎症作用、抗変異原作用など、がんの予防や治療に役立つ薬効が多数報告されています。

それ以上に紫ウコンが人気があるのは、ダイエットや美容に効果的ということです。

1. 腸にたまった老廃物を短時間に排出し、肝臓の動きを高めたり、血圧を降下させたりする作用がある。
  (有効成分はアズレン)

2. 余分なコレステロールを排出し、胃液や胆汁の分泌を促進する健胃作用があり、殺菌・防腐作用がある。
  (シネオール)

3. 血行促進作用や鎮痛作用・消炎作用がある。
  (カンファー)

この3つが紫ウコンに含まれる三大成分といわれています。

これらによって、腸内がとてもきれいになるし、そして、血流の改善がされ、血液もきれいになる ということのようです。

とくにカンファーは外用にとても良いので、ハーブボールやマッサージオイル・化粧品にもガジュツは使われています。

内服することによっても、腸からきれいになって、外用で肌からもきれいになるハーブと考えることもできそうです。

ちなみに、

「苦いので、オブラードなどで包んで飲まれる方もいますが、その苦さを味わうことで脳を刺激し、口腔や咽喉、さらには食道の粘膜からも有効成分を吸収することが重要です」

と、消費者に妥協しない職人気質の業者さんもあって、ガジュツの業界は好感が持てます(^^♪。

ですので、ぜひ、この苦さを味わってください。 なれると意外と飲めるものです(^^♪
もだま工房では、通常、ガジュツの販売はしていませんが、今年は自家消費用に育てているガジュツがたくさん出来ましたので限定商品として、今季「特別販売」したいと思います。

興味のある方は、もだま工房HPをのぞきに来てくださいね。

もだま工房 彦田治正

(石垣島アーユルヴェーダハーブ園・もだま工房)
http://tubokusa.com/

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(コラム執筆)
お名前(facebook) もだま工房 彦田治正さん
ホームページ http://tubokusa.com/
お問い合わせ burahumi@yahoo.co.jp
(アーユルヴェーダのハーブ特集)


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