こんにちは、アーユルヴェーダセラピストの朝倉智美です。
立春も過ぎ、暦の上では春になりました。
南北に長い日本、既に春を感じられる場所もありますが、北国の雪深い所では、まだ春は遠くに感じている時期ではないでしょうか。
ここ関東の東京では、日中の日差しは徐々に春に向かっています。
暖かくなると旅行に行きたい。
旅をしたくなりますね。
春からは冬に蓄えたエネルギーで活動して行く時期です。
そんな活動時期に備えて、昨年訪れたスリランカの魅力を紹介したいと思います。
「インド洋の真珠」とも言われたスリランカ。
インドの南東に位置する島国「スリランカ民主社会主義共和国」は、旧国名は「セイロン」。
現在は紅茶が有名ですが、元はコーヒーを栽培。
害虫発生により打撃を受け、紅茶栽培に変わりました。
スリランカ人は紅茶を良くのみますが、アイスティーでは飲まないそうです。
暑い日でもホットティーで飲む習慣があります。
「身体を冷やすからね~」と当たり前のように、ガイドさんが言っていました。
紅茶にも等級がありますが、安価なものでも渋味が少なく、ミルクティーがとても美味しいです。
国土面積は、北海道の約8割程度で、スリランカ人の多くが仏教徒です。
気候は年中通して30度前後、紅茶の産地の高地では16度程度と涼しいです。
この小さい島国の中に歴史を物語る遺跡や寺院があり、世界遺産に認定されたものも8つあります。
宝石地としても有名で世界四大宝石地でもあります。
「こんにちは!」は、胸の前で合掌し「アーユボーワン!」。
「長生きしてくださいね」という意味で、心地良い響きで心が温まります。
終日付き添ってもらったアーユルヴェーダに詳しいガイドさんから、スリランカ・アーユルヴェーダの話を聞きました。
スリランカには、独自に発展してきた「ヘラウェダカマ」という民間療法があり、スリランカに生えているものは何でも薬になるという考えがあるそうです。
後に、インドからアーユルヴェーダが入り、現在はそれらまとめてアーユルヴェーダと言っているそうです。
スリランカでは国を上げてアーユルヴェーダの伝承と発展に取り組み、日常生活でも「OOは風邪にいい」「お腹をくだしたらOO」、また「今日はカパが増えている」「ピッタ増えてるね~」と判断し、自宅のお庭に生えている薬草を薬として使います。
日常会話にアーユルヴェーダのドーシャ(体質)の会話をするそうです。
バナナ1つを取っても14種類あり、種類によって「酸っぱい」「甘い」などの違いがあり、自分の体質に合わないバナナがあると言っていました。
日本ではバナナの種類が少なく、バナナはヴァータを増やすと考えられていますが、種類が多いとこんな考えもあるのですね。
大型スーパーでは、アーユルヴェーダの商品もずらりと並び、アーユルヴェーダの三大薬果「アーマラキ」「ビビタキ」「ハリタキ」の入った「トリパラ」。(写真左)
シャンプーには草木の根が入っていたりと、身近にアーユルヴェーダが感じられます。
風邪薬に関しても手に入りやすく、ハーブを水で煮出すタイプの「パスパングワ」や(写真上)、お湯に溶くだけの顆粒タイプ「サマハン」。(写真下)
サマハンはお湯で溶くだけなので、手軽さと味も甘くてスパイシーで日本でも人気の商品です。
ヨガについても聞いてみましたが、日本のようにヨガブームは無く、ヨガ人口は少ないそうです。
スポーツでは、クリケット人口が多いのだとか。
スリランカの至る所に生えているヤシ。
ヤシの実のココナッツミルクの他、アーユルヴェーダでお馴染みのココナッツオイル、繊維質でたわしを作ったり、牛の餌、葉は屋根としても使うそうです。
また、お花はお酒になるのだそうです。
余す事無く、自然の恵みを使う。
そんな精神が根付いているようでした。
電気については、原子力は使わず、水力40%、火力60%でまかなっていますが安定はしていないそうで、停電も良くあると言っていました。
ちなみに滞在中には一度も起きませんでした。
日本人好みの清潔なホテルも多く、施設内でアーユルヴェーダの料理をいただいたり、ヨガをしてアーユルヴェーダを受け内側からゆっくりと深く毒だし出来る施設も多いのが魅力です。
私の滞在した施設では、テレビもなく、ゆっくりと時を流れるのを感じました。
スリランカには、日々忙しいと忘れがちになる自然と共に生きる事。
古き良き日本と重なるように感じます。
成田から直行便で9時間。
緑溢れる豊かなスリランカでアーユルヴェーダを体感する。
人生までも変わるかも知れません。
カナディール 朝倉智美
(ホームページ)
アーユルヴェーダサロン・カナディール