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インド・プネにあるワゴリ・アーユルヴェーダ大学に留学中の大橋美和子さんより、現地のアーユルヴェーダ事情や生活の様子についてご紹介くださいます。
(大橋美和子さん)
薬剤師。2009年からインド・プネのワゴリ・アーユルヴェーダ大学に留学中。
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梅雨のような曇り空が続くプネーです。
明日は、延び延びになっていた実技の試験があります。
筆記試験があったのは、先々月末でした。
それから色々あって、約1ヶ月経ってようやく試験が終了します!
その間、日本から突然のお客様をお迎えしました。
アーユルヴェーダライフの管理人様を通じての、なんとテレビの取材です。
取材内容は、ワゴリのアーユルヴェーダ大学やインドでの若返り健康法を紹介して頂けるということで、テレビ東京の健康番組「主治医がみつかる診療所」でした。
http://www.tv-tokyo.co.jp/shujii/
「どうしようかなあ」と考える間もなく、校長先生から「日本からテレビの取材がこられるから、この日は必ず学校にくるように!」と連絡もあり、いつの間にやら学校にも取材の申し込みを頂いていたようで。
ディレクターさんを始めとする取材陣の方々も、予定より早いプランでプネーに来られるということ。
テレビの取材というものがどういうものなのかわからないけど、とにかくわざわざ遠いところから来て下さる皆様と、先ずはお会いしてお話してみようという気持ちになりました。
アーユルヴェーダのテレビの取材ということで、初めはどうなることか不安もありましたが、ディレクターの花田さんを始めとする取材陣の方とお会いしてから数日、あっという間に取材終了。
なんとTake2の深沢さんまで、はるばるインドまでお越し下さり、おかげで、バタバタしながらも本当に楽しい数日間を過ごさせて頂きました。
(深沢さんのブログ
http://ameblo.jp/fukasawa-kuniyuki/entry-11560086466.html)
ディレクターの花田さんを始め、皆さんとにかく誠実で良い方ばかりだったので、嬉しくなって思っていたよりも隅々まで(?)ご案内をしてしまいました。
番組では、若返りのための健康法として、サダナンダ先生の起床後の朝の健康法を実践される様子なども紹介されます。
いつもサダナンダ先生が患者さんにすすめられている毎日の運動や散歩、モーニングドリンク、朝食の取材に同行して、私も一緒に体験できました。
ワゴリのパンチャカルマ施設では、深沢さんにもミニパンチャカルマの体験を受けて頂きました。
また、プラバタイの料理、ギーの作り方、学校での授業風景、薬草園、お寺、病院の様子などなど。
プネ市内のインドレストランやマーケット、そして私の住んでいるお部屋まで(汗)取材に来られました。
とにかく、日本の友達や家族の皆にもみてもらえたらいいなあと思っていた、ワゴリの人々やプネの市内を、短期間とはいえみっちりガイド(笑)しちゃいました。
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この取材を通じて、毎日私が何気なく習慣としている事に、ひとつひとつ「なぜ、それが健康によいのか?」と聞かれたことで、ハッとしたことが度々ありました。
ワゴリの学生生活も数年経って、私の中ではすっかり日常風景のひとつになっていた、インドではあたりまえのアーユルヴェーダの習慣も、日本の方からみると珍しいことばかりです。
日本の食生活ではほとんどスパイスは使われませんし、アーユルヴェーダの薬もありません。
こうしてインドで生活していると、つい忘れがちになる、日本の感覚とインドの違いをあらためて再確認することになりました。
今回の取材はアーユルヴェーダの若返り効果がテーマだったのですが、私自身、取材陣の皆さんにアーユルヴェーダをご紹介していく中で、そのアーユルヴェーダのいずれの知識もが、どれをとっても若返りに繋がるものであるということにあらためて気付かされ驚かされます。
アーユルヴェーダは、「生命の科学」「命の学問」といわれます。
これらは医学として広範囲な知識を含んでいますが、内科・小児科・精神科・外科など、大きく8つの部門に分けて伝えられており、その一つに「ラサーヤナ」つまりは「若返り法」部門があります。
現代のアーユルヴェーダにおいては、いずれの部門においても多かれ少なかれ若返り法は取り入れられており、投薬や処方において実践されています。
また薬に関しては、「若返り効果のある薬」とはどのようなものであるのか、はっきりとした定義もなされています。
「若返り効果のある薬は、心身の衰えを防ぎ、心身を再生することによって、老化(加齢)を遅くする。老化を逆行させることさえある。身長や体重を増やすだけではなく、質を高める。ただの栄養補給ではなく、もっと特殊な微妙な作用をもち、効果を長続きさせる。」
これらは、具体的に薬草でいうと「シャタワリ」「アロエ」「トリファラ」など。
食品では、牛乳、ギーなど。
またアーユルヴェーダのラサーヤナで使われる珍しい製薬材料としては、金や銀もあります。
金を使った簡単な若返り法としては、純金またはそれに近いリングや金貨を水に入れて沸かし、半分まで煮詰めて飲むといった方法などもあります。
これは特に記憶力や精神力を強くするといわれます。
またアーユルヴェーダでは、それらを効果的に使う時期も定義されます。
例えば、浄化療法をうける体力のある方であれば、浄化療法を受けた「後」に行うと良いとされ、そうすれば、体の毒素や老廃物が減ったあとの若返った身体を維持し、より一層の若返りの効果があるとされています。
ワゴリのガン研究センターに来られている患者さんでも、こうしたラサーヤナを取り入れた処方により、以前は癌の化学療法の副作用に悩んでおられたそうなのですが、アーユルヴェーダの食事療法・健康法によって、抜けていた髪の毛が元通りになり、肌もつやつやして、日常生活にも支障がでなくなったと喜んでいらっしゃいます。
現代の西洋医学と併用してアーユルヴェーダを治療に取り入れることで随分効果がでているようです。
このように、ワゴリで何を紹介しても、全てが「若返り」に繋がっていくことにあらためて驚きました。
アーユルヴェーダの若返りは、日本のようにアーユルヴェーダのハーブや薬がなくとも、食事や健康法のコツを知ることで使えることはたくさんあります。
たとえば、今回の取材で私の日課も紹介させていただいていますが(本当はとても恥ずかしかったのですが)、毎朝常温の水を飲む事や、呼吸法や瞑想などもアーユルヴェーダの簡単な実践法のひとつです。
特に呼吸法は、運動が苦手な私にもできる室内での簡単な若返り法です。
インドにおける現代人のための体を動かす瞑想であるOSHOアクティブメディテーションについてもご紹介していますが、この中で(BGMの著作権の関係上、放送されなかった部分ですが)最近の瞑想法として、ただじっと座るのではないアクティブメディテーション等もあり、これは私がインドにきて毎朝学校に行く前に実践してきた若返り法です。
私も運動は苦手なのですが、アクティブメディテーションは頭も体もスッキリするので続けられています。
こういった瞑想法が日常に当たり前に溢れているのは、インドならではですね。
初めてサダナンダ先生の診察を受けた時に、「毎日15分間、運動・食事をするのと同じように瞑想しなさい」と言われたことがありましたが、そのときはピンときませんでしたが、後に浄化療法を受けてから、その効果を実感できるようになりました。
アーユルヴェーダでは、心身ともに良い状態である事が、幸せな人生に繋がっていくといわれます。
心と身体は、別々のものではなくて、ひとつであると。
身体をつくる良い食事と、体を維持する運動だけではなく、心のケアをする瞑想も健康にはとても大切だと実感しています。
今回のテレビの取材は、私にとっても、こうしたアーユルヴェーダの基本をあらためて気付かさせてくれた、とても良い機会になりました。
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OSHO ダイナミックメディテーション(専用のBGMがあります)
http://www.osho.com/main.cfm?Area=Meditation&Sub1Menu=ActiveMeditation&Sub2Menu=Dynamic&Language=Japanese
第1ステージ(10分間)~速く、深く、激しい呼吸のステージ~
鼻で早い呼吸をしながら、しかも強く息を吐き出します。
深く、できるだけ早く、不規則な呼吸をします。
混沌とした状態で、予測のつかないリズムです。
いったんエネルギーが動き始めたら、体が動くにまかせて、さらに大きなエネルギーが湧くのを感じましょう。
このステージでは、ひたすら呼吸に専念します。
第2ステージ(10分間)~発散浄化のステージ~
自分の体に従いましょう。
それがなんであろうと、体のしたいように表現をさせます。
なすがまま、放り出す必要のあるものをすべて放り出します。
徹底的に狂ったように、歌ったり、わめいたり、笑ったり、叫んだり、泣いたり、飛び跳ねたり、ふるえたり、蹴ったり、踊ったり、発散しましょう。
何一つ抑えないで、動くがままに任せます。
第3ステージ(10分間)~フー、フー、とジャンプ~
肩や首をくつろがせ、肘をゆるめたまま両腕を高く挙げたまま、ジャンプします。
ジャンプしながら、足の裏でしっかりと着地をして、「フーッ、フーッ」と腹の底から深く叫びます。
かかとまでしっかりと着地をしながら、しっかりとジャンプします。
完全にくたくたになるまで全てを出し尽くしてジャンプし続けます。
第4ステージ(15分間)~突然静止するステージ~
どんな姿勢でいたとしても、このステージになったら、ストップ!突然静止。
そのままの姿勢を保ち続けます。
咳一つでもエネルギーの流れを散らしてしまう恐れがあります。
そうなると、これまでのすべての努力が水の泡です。
すべての起こっている事にたいして鑑賞者でありましょう。
第5ステージ(15分間)~祝祭のダンス~
音楽にあわせて踊りながら、なんであれ、すべてを表現して楽しみましょう。
生の喜びを祝い、楽しみましょう。
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今回の取材の放映は7月15日(月)テレビ東京系列「主治医がみつかる診療所~若返りSP~名医が実践!超簡単な方法を大公開」でした。
皆様ご覧いただけましたでしょうか。
アーユルヴェーダの知識が、日本でも役立ちますように。
インド・プネのワゴリ・アーユルヴェーダ大学より。
大橋美和子