親愛なるみなさま。
お元気でお過ごしでしょうか?
10月に入り、急に秋が深まってきましたね。
この季節の10月は、アーユルヴェーダで、「ヴァータの乱れやすい季節」といわれています。
そして、ヴァータを乱すことによって、ヴァータの風に煽られるようにピッタの火が大きくなり、それに連動してカパも乱れてしまい、すべてのドーシャが乱れるという、ちょっとやっかいな季節です。
こんなふうに聞くと、ちょっと怖い気がしますね。でも、きちんとケアをすれば大丈夫です。
もともと、ヴァータを乱してしまうことで、すべてのドーシャが乱れてしまうのですから、まずはヴァータから整えて、他のドーシャが必要以上に乱れないようにこころがけて過ごしてみましょう。
では、どのように整えていったら良いのでしょうか?
ヴァータの整え方はいろいろあるけれど、やっぱり私のいちばんのお薦めは、アーユルヴェーダの王道、「オイルマッサージ」です。
白ごま油をキュアリング(加熱処理)して肌に塗る、あの、雑誌やエステの広告で良く見る、アーユルヴェーダ・オイルマッサージです。
何しろ、気持ちがいいですし、家庭で出来るので経済的で、すぐにヴァータが整います。
なにごとも、シンプルなのが一番です。
もともと私はヴァータを乱しやすい体質です。
ヴァータが乱れると、身体の締まりがなくなるので、代謝が落ちたのだとすぐにわかります。
そこでオイルマッサージをするとすぐに肌はしっとりとして、1・2回ですぐに身体のラインが締まって整ってきます。
また、メンタル面でもヴァータの乱れから、やることが多く感じて、なかなかふとんに入って眠ることができなくなったり、なんとなく不安になって、無駄な動きが多くなって疲れたり、甘い物を衝動的に食べたくなったり、喉が痛くなったり、そして、くよくよと答えが出ないことを考えたり・・・と、もうよくないこと満載・・・という状態にしばしば陥ります。
そんな時、無理をして早寝をしようと頑張ったり、甘い物を我慢しても、出来ないと、罪悪難にさいなまれ、よけい神経に緊張を与えてしまい、ヴァータをさらに乱してしまう・・・という悪循環にはまります。
悪いと思っていても、なかなか改めることが出来ないのも、ヴァータを乱している時の特徴ですね。
そんな時は、迷わず「アーユルヴェーダ・オイルマッサージ」です。
もちろん、サロンでのオイルマッサージも気持ちが良いのですが、美容と健康だけでなく、メンタル面の浄化にも、とても効果があるので、アーユルヴェーダライフを楽しむのであれば、ぜひ、オイルマッサージも日常に取り入れたいものです。
使うオイルは、基本「白いごま油」です。
太白ごま油という名前で売られていて、スーパーなどで購入が出来ます。
普通のごま油(茶色い色をしている)は、炒ってから絞っていますが、「白いごま油」は白ごまを生のまま加熱ぜずに絞った油です。
その、白ごま油をキュアリンング(加熱処理)をしたものを、肌に塗っていきます。
ごま油の独特な香りはなく、肌に塗った感じは、以外にもさらっとしています。
もともと、「ごま」は、ピッタの質を多く持っていますので、ヴァータが乱れて冷えている時、皮膚に「白ごま油」を塗ると、身体があたたまり、代謝を高めてくれる作用があるのです。
代謝が高まると、消化力が上がり、自然と免疫力も上がってきます。
ごま油は肌に塗ると、毛穴から毛細血管に入り、そこから血液循環に乗って全身を巡り、身体を温めるなどして、効果を最大限に引き出すと、約15分で骨まで到達するといわれています。
浸透したごま油は、身体の中に溜まっているアーマ(毒素)を溶かし、浮き上がらせて皮膚表面や排泄器官に導き、汗や尿などになり体内から排出する・・・という仕組み。
ここでいうアーマは、身体だけのものではなく、メンタルアーマも一緒に浄化していくのです。
ようするに、身体の芯から浄化するわけです。
どんなに良い物を食べても、身体の中に前に食べた物の未消化物アーマがたくさん溜まっていたら、栄養もきちんと消化吸収されません。
重く、沈んでいたこころも、気が付くと「いつのまにか、なんとなく・・・」元気になってきているのに、気がつきます。
なんだか、とらえどころのない話しに聞こえますが、アーユルヴェーダの医師は「いつのまにか、なんとなく・・・」が大切だとおっしゃいます。
この、元気は「外側からやってきたものではなく、自分自身の内側から湧き出てきたものだからです。」とおっしゃっていました。
オイルマッサージをすることで、自然と自分の内側から整ってくるのです。
本当に、身体のアーマが浄化されて、つまりがなくなり、巡りが良くなると、日常の出来事や人間関係も、詰りがなくなり、巡りが良くなってきます。
これが、アーユルヴェーダ生活をしていて面白いところです。
身体の浄化は、環境も浄化してくれるのです。
みずからが自然に近づくことで、自然からのメッセージをたくさん受け取ることが出来るようになるのですね。
「自分でオイルマッサージはムリ!!」と思う方は、はじめは、シャンプー前に頭だけとか、夜寝る前に膝から下だけでも試しに行ってみたらいかがでしょうか?
私が読んでいる本はこちらです。
オイルマッサージの効能や手順が、分かりやすく書いてありますので、参考にして下さいね。
白ごま油 ぬるだけ健康法 (PHP文庫)/PHP研究所
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マッサージのやり方は、私は日ごろ自分が通っているクリニックで施術してもらう、マッサージの手順やスピードを覚えて、まねをして行っています。
そのクリニックで行うマッサージは、まずアーユルヴェーダの医師の脈診を受けます。
そして、その時のドーシャの状態に合わせて、オイルの選定、マッサージのスピードなどの細かい処方が医師によってだされます。
そして、そのマッサージ(アヴィヤンガ)の手順は、身体の内側から外側に向かう様にして行なっていきます。
これは身体が、外に伸びるように発育した記憶や、自然の法則に準じているからだそうです。
(体質によって外から中心に向かうこともあるそうですが・・・)
人が胎児だった頃、身体の中心から外側に向かって手や足が出来たように、内側から外側に向かって、流れるように施術をされていきます。
まるで、細胞の記憶をなぞるように・・・です。
細胞の記憶をなぞられるのは、「至福」この上ないのです・・。
※私が通っているアーユルヴェーダクリニックは⇒
こちら
自宅でセフルマッサージをするとなると、必ず必要になるのが、キュアリング(加熱処理)をされた、ごま油を用意しなければなりませんね。
では、簡単にご紹介します。
― ごま油のキュアリンング方法(加熱処理方法)―
<準備するもの>
・太白ごま油
・鍋
・温度計
・密閉ボトル
<作り方>
・太白ごま油を鍋に移し、弱火で温めます。
・90度まで加温をしたら、火からおろしてそのまま100度になるのを待ちます。(110度にならないように注意)
・自然に冷めたら、密閉ボトルに移します。
キュアリングしたオイルは、密閉ボトルで保存した場合、約3カ月くらいもちます。
最後の写真の小さなボトルは、持ち運び用のオイルです。外出や外泊の時に持ち歩きます。
私は、のどが弱いので、乾燥するとすぐに風邪を引きます。
朝起きた時に、乾燥してのどが痛い時にも、ごま油でうがいをすると、すぐに治ります。
オイルのうがいには、白髪予防や抜け毛の予防にも効果があると言われています。
オイルマッサージをしてはいけない時もあります。
たとえば、満腹のとき。食後すぐあとは避けて、2時間くらい空けて胃の中に食べた物がなくなってから行います。
それから、女性の場合生理開始から3日間はNG。
全身がだるい時や熱がある時も、オイルマッサージはお休みです。
皮膚に炎症を起こしている時も、ごま油はNGです。
ごま油のピッタの質が炎症をさらに悪化させてしまうからです。
夏から秋にかけての時期、またはピッタを乱しやすい方は、皮膚にかゆみや炎症を起こしてしまうかもしれません。
その場合は、オリーブオイルかココナッツオイルを使いましょう。
キュアリング(加熱処理)は必要ありません。
最後に、妊婦さんや重い病気や慢性病を患っている方は、自己判断をせずに、前もってアーユルヴェーダ医師に相談をされた方が良いでしょう。
では、みなさま、ご家庭で「至福」の時を、お過ごしくださいね。
アーユルヴェーダの知識が、みなさまのこころと身体の健康に役立ちますように・・・。
Berry Moon 櫻井真実
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