親愛なるみなさま、お元気でいらっしゃいますか?
もう今週末は3月になりますね。
アーユルヴェーダでは3月はカパの質が乱れやすい季節と言われています。
冬の寒さの間で身体の中にため込んだカパが、暖かい春の気温で溶け出してくる季節です。
冬にたくさんのカパをため込んでしまった方には、春先の花粉症などがちょっとつらいですね。
先月のコラムで、私は6年くらい前の2月に良く体調を崩していた・・・という事をお話ししましたが、今年もまたやってしまいました。
左の人差し指の先の方を、ハサミでざっくりと切り落としてしまうという、ちょっとした大けがをしてしまいました。
出血がなかなか止まらず、指の先端に心臓が出来たみたいにドキドキしていました。
そしてやっとの事で出血もおさまり、夜、家に帰って来た頃にはすっかり風邪を引いてしまっていました。
ケガと風邪はいっけん何も関係が無いように思われますが、アーユルヴェーダ的な考え方をすると、もともと疲れが溜まり、オージャスが減っていたところに、ケガをしたことでドーシャのバランスを急激に乱して、あっさりと風邪の菌に負けて風邪を引いてしまった・・・という事だと思います。
アーユルヴェーダでは、「ケガ」と「風邪」をばらばらに診ているのではなく、こころと身体、生理機能全体の調和がとれているか、オージャスがどれだけあるかどうかで「健康」を見ているからです。
・・・どうやら2月は、私にとって浄化の月、そしてアーユルヴェーダ「知恵」の奥深さを学ぶ月のようです。
そもそも、元気いっぱいであれば、うっかりとケガもしなかったかもしれませんし、ケガをしても風邪まで引かなかったかもしれません。
ケガをきちんと治療し、風邪も睡眠を十分にとることでケアしつつ、オージャスを増やす生活を心がけてみました。
特に気を付けたのは、サットバの質が多くある食事を摂ることです。
食べ物には純粋な質をもつ「サットヴァ」、活動性の質をもつ「ラジャス」、不活発性の質をもつ「タマス」という3つの質(グナ)があります。
サットヴァを多く含む食事は、新鮮な材料を使った出来立てで温かく、適度な油分を含んだ風味のある食事のことです。
具体的には、炊き立てのご飯、焼き立てのパン、良く熟れた季節の果物や旬の野菜を使った温かなスープなどです。
そうはいっても、風邪を引いたときやケガをした時など、体調が悪いときほど料理が面倒になりませんか?
・・・なので、こんな時の「サットヴァの質の食事」は、家にあるもので簡単にできる料理でなければなりません。
今回は、チャパティとかぼちゃのスープ、そして白インゲン豆のサラダが、私のサットヴァの質を上げてくれる食事になりました。
サットヴァの質の食事を摂る習慣になることで、こころのサットヴァの質が育ち、オージャスも増えていく・・・と言われています。
オージャスを増やして、健康な身体を維持することが今のわたしの目標です。
では、チャパティの作り方です♪
― チャパティ ―
チャパティは全粒粉で作る無発酵なパンです。
全粒粉で作るので精白した小麦よりも「軽い質」をもち、無発酵のために3つのドーシャを乱しません。
<材料> 作りやすい分量
(※1)
ギーは無塩バターを煮詰めて作る、香ばしくて甘い香りがする、純粋な油の事を言います。
ヴァータとピッタを整えてくれ、「オージャス」を増やす油として有名です。
ギーの作り方は
こちら→「ギー(ghee)アーユルヴェーダのアヌパーナ」 から。
<作り方>
1. 小麦の全粒粉、ギー、岩塩、クミンシードを混ぜ合わせる。
2. ぬるま湯を少しずつ加えながら、耳たぶくらいの柔らかさになるまでこねる。
3. 生地をまとめ、30分くらい乾燥しないように静かに休ませる。
4. 休ませた生地を8等分くらいにして、ゴルフボールのように丸める。
5. 「4」で丸めた生地を手のひらでつぶし、生地の表面に小麦粉(分量外)を軽く振り、めん棒で2ミリくらいの厚さの丸い形にのばす。
6. フライパンを熱し、油はひかないで、時々ひっくり返しながら、表面に焼き色がつくまで生地を焼く。
今回はチャパティにヴァータを整えてくれる「クミンシード」のスパイスを入れました。
この頃の私のお気に入りです。
スパイスの他にも、レーズンやオレンジピールなどを入れても風味があって美味しいです。お好みでアレンジをしてみて下さいね。
アーユルヴェーダの知識が、みなさまのこころと身体の健康に役立ちますように・・・。
Berry Moon 櫻井真実
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(日時) 2013年3月8日(金)全5回 18:15~19:45
(場所) 板橋区小茂根1-9-5、サイマーケット2階
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(各講座へのお申し込み・お問い合わせ)
Berry Moon アーユルヴェーダ講座
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