みなさま、お久しぶりです。
山が色付き始めた秋の日、酷暑だった夏の日がもうずいぶん遠いことのように感じられます。
気が付けば11月・・・なんて時間の過ぎるのが早いのでしょう!!
もしかしてこんな風に思うのは、年齢を重ねた証でしょうか。
平和で安全な国と誰もが信じていた私たちの国も、最近はなんだか不安な情報ばかりが流れています。
情報を収集して、それらを不安の種とするのではなく、これからは自分たちでそのようなことも考えて行かなければなりませんね。
アーユルヴェーダの国では「家庭の医者は台所にいる」といわれるように、各家庭のキッチンで作られる食べ物は、人間の体を司る重要な燃料になります。
独り暮らしの方も、家族と共に暮らす方も、生きるために必要なのは「食する」こと、このことを疎かにしての「健康」はないのではないでしょうか。
アーユルヴェーダとは、すでにみなさまご存知の通り「アーユス(生命)」「ヴェーダ(真理)」二つの言葉から出来ています。
私たちの内にある生きるための智慧・・・。
その知恵を自分自身でしっかりと感じ取り、日々の暮らしに生かすことこそが人間らしい生き方なのだと私は考えています。
アーユルヴェーダの学びの中には、さまざまな専門的用語が出てきますが、理論を学んだ人間なら即座にわかる用語も、一般的に使われるものではなく馴染みがありません。
そのような小難しいことは、なかなか頭にも入らず、わかったつもりでいても、しばらくするとどこかに消えてなくなってしまいますね。
アーユルヴェーダ的な見聞を広めることも、もちろん素晴らしいことですが、それよりもむしろ、その中で生活に生かせるものを見い出し実践することが生きる智慧に繋がるのではないでしょうか。
最近はなんでも簡単に素早くできるよう、あらかじめカットされたお野菜があったり、袋に入ってるものを温めるだけで出来上がってしまう料理があったりします。
刻んでパックに入ったネギは便利ですが、あのネギを切った時の香りやぬめりを感じることもありませんし、お鍋に入れて温めるだけのおでんは、いったいどのような状況で作られたものかもわかりません。
生きるためには健康でなければならない、健康であるためには体を司る食物に心を配らなければならないのですから、特別な日を除き出来るだけ手料理を食したいものです。
旬の食材を使い、それらの香りや食感をしっかりと感じながら調理していると、調味料などとてもシンプルで良いのだということがわかります。
市販されている調理済みの食品に添加されているものの多さに驚きますね。
品質改良剤などというものが加えられていることを疑問に思わずにはいられませんし、色を良くするため、日持ちを良くするため、口当たりを良くするため・・・どれも不必要な物ばかりです。
素材本来の味を楽しむため、シンプルに調理すれば、自ずと素材を吟味する眼と舌も養われますし、本当の「無駄」というのは何であるのかを感じることができます。
私が目指しているのは、シンプルで手早くできるけれど手を抜かないお料理です。
調理にかける手間を少なくするために、調味するためのものを手作りすることもあります。
お味噌を作ったり、梅干しを漬けたり・・・こんなことも旬の楽しみとして、少しずつ生活に取り入れてみませんか。
ここで、いくつか私の気に入っている「食」をご紹介させていただきますので、よろしかったらお試しくださいね。
「塩レモン」
これからが旬の国産レモンを使った万能調味料です。
皮ごと使いますので、必ず国産のものをご用意ください。
また出来れば無農薬や自然栽培、ノーワックスのものをお買い求めくださいね。
作り方はとても簡単です。
仕込んで1ヶ月くらいすれば使えますが、何年でも保存の利くもので、半年や一年経過するとさらに味も熟成しますので、たっぷりと作り置きされてください。
冬場は冷蔵庫に入れる必要もありません、心配な真夏などだけ冷蔵庫に入れられても良いでしょう。
レモンの重量の10%の塩(自然塩)をレモンにまぶしながら瓶に詰めます。
しっかりとギュウギュウに詰めてください。
しばらくするとレモンの水分が上がってきますので、毎日瓶を振って、塩を底に溜めてしまわないように。
また上手く水が上がってこない場合は10%の塩水を瓶の半分くらいまで注いでも大丈夫です。
できるだけ空気に触れないようにするため、しっかり蓋をして最低1ヶ月は漬け込んでください。
緑色のレモンで作ると、色はくすみますが、黄色く熟したレモンで作るのとはまた違った香りが楽しめます。
お肉料理の下味に細かく刻んで、お野菜などと一緒に一晩寝かせて焼くだけで、とても美味しい一品になります。
フライパンで焼くときは、片面をこんがり焼いたら蓋をして蒸し焼きにすると、水分がレモンと馴染んで味が回ります。
塩の代わりなので、塩を入れる必要はありません、コショウやハーブなどで風味付けするだけ。
魚料理や野菜料理・・・どんなお料理にもあなたの工夫で使ってみてください。
「ごま塩」
いりごまをよくよく擦り、自然塩を加えてさらに少ししっとりするくらいまで擦ります。
香ばしいゴマの香りと、自然塩のほのかな甘みが抜群に美味しいふりかけになります。
「キトゥルパニ」
スリランカのクジャク椰子の蜜です。
ハチミツと違い加熱料理にも使うことが出来、現地では糖尿病の方や肝臓病の方の甘味料としても知られています。
お料理にもお菓子作りにも、パンケーキに添えたり、ヨーグルトやジュースにも使えます。
天然の花蜜ですし、添加物も一切使われていません。
日本での入手はちょっと困難ですが、サロンのウェブショップでも販売しております。
その他、食に関する事などをfacebookページでもご紹介させていただいております、よろしかったら是非ご覧ください。
サヴァサナ SARA
(群馬県伊勢崎市のアーユルヴェーダ・サロン Cava sana「サヴァサナ」/facebook)
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(Cava sana「サヴァサナ」オンライン・ショップ)
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