インドで過ごす日々は、大自然を通じて自分自身の本質を感じる瞬間に溢れています。
アーユルヴェーダやヨーガの実践はもちろん、大自然の巡りと密接に繋がった祝祭を通じ、そのエネルギーのあらわれである神々を礼拝することも、日々を健康に過ごす大切な機会として存在しています。
例えば、寺院に参る時。
インドでは、寺院に参る時は必ず靴を脱ぎ、裸足にならなければなりません。
しかし、ごつごつとした地面に足の裏が慣れず、痛くてまっすぐに歩けないことがあります。
それでも、ゆっくりと歩み、寺院を参り終わる頃には、背筋を伸ばして気持ちよく歩けるようになります。
きっと、足の裏のツボが刺激され、全身にもその働きが伝わっているのでしょう。
寺院を参った後は、目覚めたように体も心もスッキリし、夜は気持ちよく眠りにつくことができます。
私たちはいつから、靴を履き、神々から遠ざかり、病気になり、苦しむようになってしまったのでしょうか。
寺院に参るのが日課の一つであるインドの生活では、常に神々に近づき、大自然を感じ、それだけで、健康的に毎日を過ごすことができます。
日本では、なかなか裸足で寺院に参る時間は取れないかもしれませんが、ヨーガのポーズは実践可能です。
ヨーガのポーズは、生き物の数だけ存在すると伝えられるように、動物や自然の名前が多くつけられています。
古代の聖者たちは、動物や自然がどのようにしてこの大自然に調和しているのか、その動作を観察するとともに、日々の生活に取り入れてきたと伝えられます。
実際にこうしたポーズを通じて動物や自然の姿を真似てみる時、体も心もリラックスし、自分自身とその周囲に大きな調和が生じることに気がつきます。
多くの良薬に恵まれながらも、増え続ける病。
ストレスが多い現代社会の中で、乱れた内なるエネルギーを整えるためにも、ヨーガのポーズを通じて大自然の姿に溶け込み、自分自身の本質を感じてみるのも良いかもしれません。
簡単な後屈のポーズである、バッタのポーズ(シャラバーサナ)をご紹介します。
一般的に、後屈は大きなエネルギーを必要としますが、バッタのポーズはとても簡単にできる後屈のポーズです。
【バッタのポーズ】
・うつ伏せになり、おでこは床につけます。
・両足は揃え、両腕は体の両脇につけ後方へ伸ばします。
・息を吸いながら、ゆっくりと、頭、胸、両腕、両足を持ち上げます。
・胸を大きく開いて、肩甲骨を中心に寄せます。
・深く呼吸をしながら、少しの間、ポーズを保ちます。
・息を吐きながら、ゆっくりと元に戻ります。
日常生活の中では、前かがみになることはあっても、後ろに反ることはあまりありません。
近年では、パソコンやスマートフォンの多用により、さまざまな不調を抱えている人も多いと思います。
背中が固まり、内臓が圧迫され、呼吸が浅くなり、全身の血流が滞り、老廃物が排出されず、心身ともに疲れ、老け込んでいるかもしれません。
前かがみになって胸が閉じると、感情もふさぎ込みがちになります。
バッタが飛ぶところをご覧になったことがあるでしょうか?
強力な跳躍力を持つバッタは、長い後ろ足で力強く蹴り上がると、体長の数十倍にも高く飛ぶことができるといわれます。
このポーズでは、胸と肩が開き、背筋が伸び、内臓が刺激され、消化機能も活発になり、血流も改善されます。
簡単に挑戦できるバッタのポーズを通じ、力強いエネルギーが全身を駆け巡る感覚を見つめて見てください。
こうしたヨーガのポーズを通じて自然の動きを観察しながら、その動きを日常に取り入れると、調和の中で、生き生きとしたエネルギーを感じることが可能となるはずです。
【コラム筆者】
スピリチュアルインド雑貨SitaRama ひるま
【シーズインディア/絵葉書(菩提樹の葉)プロジェクト】
ひるまさんは、南インド・ケララ州において、最下層民とされる人々、貧しい人々、ハンディキャップを持つ人々等の自立を目指すと共に、平和活動、国内・国際交流の場を提供しているNGOの活動に協力されています。
「シーズインディア/絵葉書(菩提樹の葉)プロジェクト」はこちらから。
https://www.ayurvedalife.jp/about_seeds_india.aspx
(スピリチュアルインド雑貨SitaRama)
http://sitarama.jp/
(Shanti Rupa)
http://www.shanti-rupa.com/
(アーユルヴェーダライフ|絵葉書(菩提樹の葉)のご紹介)
https://www.ayurvedalife.jp/about_seeds_india.aspx