チャマンディとは南インドの言葉で「すりつぶした」、ポディとは「粉」を意味します。
南インドでは昔から保存食として重宝されて来たずばり、インドのふりかけ。
豆やスパイス、野菜を炒って粉にし、食べるときにオイルをまぶして、カレーに混ぜたりして食事のアクセントにして食べます。
アーユルヴェーダは、栄養と命を効率的に取り入れるためには調理後は基本的に3~4時間以内に食べることを推奨していますが、その一方で、こういった保存食も存在しています。
暑い南インドでも、保存できるチャマンディポディは手間がかかっても重宝されてきました。
こちらはケララに滞在した際に、スワミジの指導のもとに作った3種類のチャマンディポディ。
左から緑豆チャマンディポディ、ヤムチャマンディポディ、ダイジェスティブチャマンディポディ。
今では電気で動くミキサーがありますが、その昔は大きな石臼を回して粉にしていたそうです。
妊娠3ヶ月目以降の妊婦さんは、この作業をやると体幹が鍛えられてとてもいい運動になり、丈夫な赤ちゃんが生まれると言われていました。
お母さんが手で回した臼で作るポディはさぞ美味しかったでしょう。
そのほかに保存食として南インドで有名なのは、ココナッツから作られるココナッツ酢やトディーと呼ばれるココナッツ酒があります。
アルコール度16%のココナッツ酒は、ココナッツの力により冷性の作用があります。
そのため、アーユルヴェーダでは、酔っ払うためではなく、吐き気や胃酸を抑える薬としても使われるそうです。
ヴァータ体質の人には青唐辛子を混ぜて冷性を抑えたようです。
インドのふりかけ、チャマンディポディは南インド特有の料理ですが、チャツネ同様に何十種類とあります。
通称ポディが食卓に出てくると、みんなの目がきらりと光り、食がどんどん進みます。
野菜を使ったチャマンディポディは、野菜を小さくカットして、半日天日干しし、そのあとに素揚げしてさらにスパイスと炒めてパウダー状にする、という手間のかかるものが多いのですが、今回はご自宅でも割と楽に作れるポディを体質別に3つご紹介します。
レシピはどれも、私の料理の師匠でもあり、アーユルヴェーダの師匠でもあるケララ在住のスワミジからいただいている伝統的なレシピです。
辛さの量はぜひお好みで調整ください。
このポディ、カレーに混ぜてももちろん美味しいですが、ご飯にそのままかけたり、蒸し野菜にかけたり、または蕎麦やおうどんにかけても美味しくいただけます。
瓶保存で1ヶ月は保存できるので、作って置いておけばとっても重宝します。
でも「作るのが面倒!」という方は、私がメニューを監修させていただいているトゥルーベリー表参道店で販売中ですのでぜひお試しください。
トゥルーベリーでも人気のアイテムです。
ヴァータ体質にオススメ
【白ごまチャマンディポディ】
分量:作りやすい量、下ごしらえ・5分、料理時間・15分。
(材料)
レシピ:
1. ゴマはから炒りしておきます。
2. フライパンにオイルを熱し、ウラド豆とレッドチリを入れて軽いきつね色になったら、ココナッツファインを入れて軽いきつね色まで炒めます。
3. 材料全てをミルやフードプロセッサーなどでパウダー状にして完成(このときペーストにならないように注意してください)。
ピッタ体質にオススメ
【ココナッツレッドチリチャマンディポディ】
分量:作りやすい量、下ごしらえ:5分、料理時間:10分。
(材料)
レシピ:
1. フライパンにオイルを熱し、すべてを入れてきつね色になるまで炒ったら、ミルなどでパウダー状にして完成。
2. このとき、撹拌しすぎるとペースト状になってしまうのでご注意。南インドの伝統的なレシピですのでレッドチリの量が多くなっていますが、お好みや体質で調整ください。ライス、イドリー、ドーサなどにとてもよく合う美味しいポディです。
カファ体質にオススメ
【緑豆チャマンディポディ】
分量:作りやすい量、下ごしらえ:10分、料理時間:5分。
(材料)
レシピ:
1. フライパンにココナッツオイルを熱し、クミンを炒めます。
2. 香りが出てきたら、レッドチリを入れて炒め、色が変わりだしたら緑豆を入れ、よく炒めます。
3. トレーなどに一旦出して冷まし、熱が取れたらすべてをミキサーに入れてパウダー状にして完成。この状態でガラス瓶に入れて1ヶ月保存可能。
4. 食べるときは少量のギーもしくはココナッツオイルを指先でまぶしてお召し上がりください。
緑豆チャマンディポディ
細かいパウダー状になるまで撹拌してください。これはオイルをまぶす前の状態です。
このぐらいのしっとりさになると喉を詰まらせることなく美味しく食べられます。
(写真協力:すのさん)
【コラム筆者】
水野香織(Kaori Mizuno)
(水野香織さんのプロフィール)
愛知県生まれ。
立命館大学文学部卒業。
広告代理店勤務の後、Dr. ニーマル・ラージ・ギャワリ師が運営するヨガスタジオのマネージャーを務める傍ら、ヨガティーチャートレーニング、アーユルヴェーダ ライフスタイル カウンセリングコースを修了。
その後、世界各国で一流ヨガインストラクターの通訳を務める。
南インド・ケララ州のアーユルヴェーダセンターGreens Ayurなどで習得した調理技術や知識を活かし、アーユルヴェーダ料理のクッキング教室、イベント、レクチャーなどを開催。
2015年に一年限定のアーユルヴェーダレストラン「Ayurda」をオープンして話題に。
Ayurdaでも定期的に料理教室を開いて好評を得る。
現在は料理研究家として、表参道Trueberryのアーユルヴェーダメニュー監修を行う。
東京と京都にてアーユルヴェーダ料理教室と連続講座を教える傍ら、アーユルヴェーダカウンセリングの食事アドバイザーとして活躍している。
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【アーユルヴェーダビューティー&ニュートリションコース開催(全5回)】
全35種類以上にもなる体質別のアーユルヴェーダ料理とアーユルヴェーダの基礎がしっかり学べる5日間コース。
セラピストになりたい方、家族や自分の体質に合わせたお料理が作れるようになりたい方に向いているコースです。
●東京週末コース 3/25, 4/1, 8, 15, 22 @Atelier ChaCha(板橋)
●京都平日コース 5/11, 15, 18, 22, 25 @Space Lagu(京都衣笠)
講師:Dr. アヌパマ&水野香織(アユルダ代表)
時間:10:00〜16:30 定員:11名まで。
詳細はフェイスブックページをご覧ください。
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【東京:月二回開催】
アーユルヴェーダ料理教室@Cross Kitchen
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【京都:不定期開催】
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開催予定はSNSにてお知らせしています。
【メニュー監修:Trueberry表参道店】
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10:00 – 18:00(お食事は11:30 – 17:30LO)定休日なし
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最寄り駅:表参道駅B2出口より徒歩2分。
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