こんにちは、アーユルヴェーダセラピストの朝倉智美です。
第3回目は私たちの「鼻と香り」についてです。
アーユルヴェーダでは、鼻にある嗅覚を通して、私たちは5元素の1つ「地」元素を取り込んでいると言われています。
香りと言えば、アロマテラピー(芳香療法)がありますが、今や百貨店に行けば数社のアロマテラピーの店舗が入っている時代となり、気軽に香りを楽しめるようになりましたね。
アーユルヴェーダ同様、海外ではアロマテラピーも医療として認めている国もあります。
北海道・富良野のラベンダーは有名ですが、ちょうどこれから見ごろに入ります。
アロマテラピーという言葉が出来たのは実は最近の事で、20世紀、フランス科学者ガットフォセが研究中に大やけどを負い、ラベンダーで回復した事がきっかけとなり作られたといわれています。
それより、もっと以前にアーユルヴェーダでは、古くから芳香植物を重要とみなし、新鮮なハーブや乾燥ハーブを混ぜ合わせたり、植物ジュースを作っていたそうです。
陶磁器や焼き物を使った「水蒸気蒸留法」は3000~4000年前に完成していたと言われていますが、アーユルヴェーダがアロマテラピーの発展に影響を与えたともいわれます。
※「水蒸気蒸留法」とはエッセンシャルオイルを作る方法で、現在の多くのエッセンシャルオイルがこの方法で作られています。
上記写真のナツメグは世界四大スパイスの1つですが、肉料理や焼き菓子でも活用され、シャープでスパイシーですっきりとした香りがします。
香りを嗅ぐと、脳の大脳辺縁系にダイレクトに刺激が行き、知的脳の大脳新皮質を通さず、本能的な感情や食欲などに働きかけ心身を調整します。
嗅覚は五感の中で、もっとも原始的で本能的な部分とされています。
仕事で煮詰めてしまい頭を使い過ぎた時や、家事・育児でイライラしてしまった時など、家庭でもエッセンシャルオイルを手軽に利用してケア出来るところが魅力です。
香りの選び方としては、
・時間帯
・季節
・心や体(トリグナ・トリドーシャ)
など、上記に合わせて選ぶ方法がありますが、今回は、日常生活に取り入れやすいよう、時間帯に合わせてご紹介いたします。
朝からお昼の活動時間には、
刺激作用のある、レモングラス・ペパーミント・ローズマリー・ユーカリ・ティートリー
夕方から活動がペースダウンする就寝までの時間には、
鎮静作用のある、カモミール・ローズ・ラベンダー・サンダルウッド・フランキンセンス・ゼラニウム
と、活動時と休息時に使い分ける事で心身のコンディションが整い、生活のリズムが整いやすくなります。
香りを取り入れて、不眠症ぎみだった方が良く眠れるようになり、朝もすっきり起きられるようになったと聞きますが、香りの驚くべき作用ですね。
【取り入れ方法】
1. 沐浴(お風呂に入れる) / 5滴以下でお風呂に入れよくかき混ぜてから入浴。
2. 足湯・手浴 / 3滴以下で洗面器に入れ部分的にお湯につかる。
3. 蒸気吸入法 / 3滴以下でマグカップや洗面器にお湯をはり蒸気を吸入。
4. 芳香浴 / 1~2滴ティッシュペパーに垂らしデスクに置くか、専用器具を使用して拡散させる(器具により使用量は変わります)。
写真左上:アロマディフューザー/お部屋全体に広範囲に香らせる専用器、6畳に対し3~6滴が目安です。
写真右下:アロマストーン/器に入れ2~3滴を目安に自然蒸散させます。
このようなタイプは玄関・洗面所などの狭い範囲向きです。
エッセンシャルオイルとセットしこのまま枕元に置いてもいいですね。
香りを少し気にとめてみると、意外にこんな香りが好きだったんだ!
と発見があります。
自然な草木やお料理まで、日常に新しい発見をしてみてください♪
最後までお読みくださりありがとうござました。
カナディール 朝倉智美
(私事で恐縮ですが、仕事名を旧姓:樋山から新姓:朝倉へと変更しています)
(ホームページ)
アーユルヴェーダサロン・カナディール