アーユルヴェーダのオイルについて |
アーユルヴェーダライフ管理人 (2020年7月12日 16:00更新) |
アーユルヴェーダライフ管理人、アーユルヴェーダサロンさんにお邪魔させていただく機会がありますが、時折店内でこちら(写真)のアーユルヴェーダ・オイルを見かけることがあります。
「とっても良いオイルなんです!」と評判は良いようですが、「どちらのオイルかご存知ですか?」とお聞きすると、「インド製」という位で、製造元まではご存知ない方が多いようです。
せっかくの良いオイル、製造元もとても素敵なところですので、以前のアーユルヴェーダ病院巡りの旅で訪れた、こちらのオイルの製造元、というよりアーユルヴェーダの病院について少しご紹介させていただけたらと思います。
オイルのラベルを見て頂くと「ARYA VAIDYA SALA」とあります。
「ARYA VAIDYA SALA」
アーリヤ・ヴァイディヤ・サラは、現地では「Kottakkal Ayurveda」としても知られていて、その名の通り、南インド・ケララ州コーチンから車で4時間程、コッタカルという街にあります。
このアーリヤ・ヴァイディヤ・サラは、南インド・ケララ州において、アーユルヴェーダ医療・研究団体の最高峰として位置付けられている医療機関です。
詳細は、アーユルヴェーダライフのケララ・レポートにありますが、コッタカルの中心に位置するアーリヤ・ヴァイディヤ・サラには、本社や研究センター、病院・医療施設、製薬工場、そしてハーバルガーデン(薬草園)やアーユルヴェーダ博物館などがあり、アーリヤ・ヴァイディヤ・サラが所有する様々な施設は、コッタカルの街全体に広がっています。
(ケララ・レポート)
https://www.ayurvedalife.jp/kerala_report.aspx
中でも、東京ディズニーランド全体と同じ敷地面積を誇る「ハーバルガーデン(薬草園)」は、広すぎてとても一日では見て回れません。
またハーバルガーデン(薬草園)に隣接する、アーリヤ・ヴァイディヤ・サラの創設者「Vaidyaratnam P. S. Warrier」とアーリヤ・ヴァイディヤ・サラ、そしてアーユルヴェーダや南インド・ケララ州の伝統文化を紹介する「アーユルヴェーダ博物館」には、膨大な量の興味深い資料が展示されています。
博物館2階の古代インド・アーユルヴェーダの歴史を紹介するコーナーには、チャラカ・サンヒターやスシュルタ・サンヒターと並ぶ、アーユルヴェーダ医学の聖典「アシュタンガ・ フリダヤ」の著者ヴァーガバーダが弟子達と語らう図なども紹介され、いずれも時間が経つのも忘れて見入ってしまいます。
しかし、何よりこちらのアーリヤ・ヴァイディヤ・サラという医療機関の素晴らしい特徴は、インド国内におけるアーユルヴェーダ医療サービスや研究活動がトップクラスという点は勿論ですが、アーリヤ・ヴァイディヤ・サラが「公的な慈善団体」として認定されている点にあります。
慈善団体としてのアーリヤ・ヴァイディヤ・サラは、その設立の精神からも、今も貧困に苦しむ人々に対するアーユルヴェーダ医療サービスの提供を全て「無償」で行っているのです。
以下、アーリヤ・ヴァイディヤ・サラを訪れた際にお話をして下さった、主任医師の P. Madhavankutty Varier 先生のお言葉です。
「アーユルヴェーダの伝統や古典を重んじることはもちろん大切ですが、一番大切なことは心で感じて行動するということです」
「目の前に困っている人や苦しんでいる人がいたら、何かせずにはいられないでしょう?」
「そこには規則やルールはありません、ただ手を差し伸べるのみです」
ひとりの人間として、目の前で苦しむ人がいるなら手を差し伸べたいと。
そういう想いがあるから、自分はアーユルヴェーダ医師になったんだと。
アーユルヴェーダ医師になったから、人を助けているのではないと。
(心で感じて行動することに、テキストはいらない、また無いのだと思いました)
アーリヤ・ヴァイディヤ・サラは、とても素晴らしい体験と知性を与えてくれた施設でした。
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あらためて、こうしたオイルを目にする機会がありましたら、是非製品を作られているアーユルヴェーダ製品の製造元さんやアーユルヴェーダ・クリニックなどについても関心をお持ち頂けたら幸いです。
【コラム筆者】
アーユルヴェーダライフ管理人
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