新年のご挨拶「ガネーシャとムーシカ」 |
アーユルヴェーダライフ管理人 (2020年1月1日 14:00更新) |
2020年の干支は「鼠」
シヴァ神は牛、サラスワティー女神は白鳥、ヴィシュヌ神はガルーダ(鷲)など、インドの神々は様々な動物を乗り物(乗騎)にしています。
そしてもっとも人気の高いといわれる象の神様「ガネーシャ」の乗騎はなんと「ネズミ」。
この「ネズミ」はムーシカ(Mushika)と呼ばれ、アスラ(魔族)あるいは半神が姿を変えさせられたものといわれます。
「ガネーシャ」が「ムーシカ」に乗る。
つまり「象がネズミに乗る」ということは「不可能を可能にする」ガネーシャ神の神性をそのものを顕わしますが、それだけではありません。
「鼠」は暗闇の中でもすばやく動き回り捉え難く、旺盛な食欲と強い繁殖力を持つその姿から、古代インドにおいて、人々の中にある「際限のない欲望」や「無知」「暗愚」「怒り」の象徴とされていました。
そしてこれらの飽くなき欲望やネガティブな想いは、いずれは自分自身を滅ぼしてしまうと。
ガネーシャがムーシカに乗るということは、「英知」によって自らの「欲望」や「無知」を統制し、心の闇に光を示し、あるべき道(人間性)に導くという意味でもあるのです。
昨今、環境破壊や紛争に関するニュースが目立って報じられる中、その問題の根本に、私たちが今まで正しいと信じてきた資本主義や民主主義のあり方自体も問われ始めている場面も出てきています。
全てを経済原理だけで考えるのではなく、あるべき人間性を踏まえ、自然と社会との調和が求められる時代になってきているのかもしれません。
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新年、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
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【コラム筆者】
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