(カティバスティ・オイル浸透法)
腰の上に小麦粉を練ったもので「土手」を作り、アーユルヴェーダのハーブエキスやオイルを注いで浸透させ、腰を芯から温めていきます。
「カティ」とは「腰」を意味し、 「バスティ(ヴァスティ)」は「一箇所に留める」「溜める」の意味があります。
アーユルヴェーダでは、腰の痛みや痺れなどに有効であるとされています。
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カティバスティは、腰にオイルを溜めておく土手を作り、その中へ温めたカティバスティ専用のハーブ・オイルを流し込んでいきます。
この療法で用いられる専用オイルは血行を促進し、身体へ浸透後、内部から身体を温めてくれます。
カティバスティにおける土手は、練った小麦粉で作られますが、なかにはひよこ豆や黒レンズ豆の粉などもあります。
また最近のインドでは繰り返し使用が可能な製品なども出てきています。
アーユルヴェーダにおいて痛みはヴァータが増大する影響によるものと考えられていますが、そのためカティバスティはヴァータの主要な部位である背骨の腰椎仙骨の領域を中心に行われます。
施術を受ける人は、顔を横にしてベッドに俯せになり、注ぎ込むオイルが漏れないよう小麦粉を練って土手を作り、オイルがゆっくりと注がれます。
注がれたオイルが浸透するよう30分程おかれますが、その間、オイルが冷やされてしまう場合はガーゼ等で吸い取りながら、再度加熱して加えられていきます。
カティバスティは腰に対するアーユルヴェーダの施術ですが、「一箇所に留める」「溜める」の意味を持つ「バスティ」は、腰以外にも首・肩・ひざなどにも行うことが出来ます。
首や肩は「グリーヴァバスティ」、ひざの場合は「ジャヌバスティ」、頭を重点に行うものでは「シロバスティ」などがあります。
シロバスティの場合は、施術を受ける人は椅子に座り、頭部に筒状の帽子を用意して、その中に薬用オイルを注いでいきます。