インド占星術研究プロジェクト「ジョーティッシュ・リサーチ 」。ホロスコープの作成(無料)、ダシャーやナクシャトラのご紹介。
ラーシとバーヴァ(12の星座と12のハウス)
ラーシ(星座)

インド占星術では、黄道の12星座を「ラーシ」と呼んでいます。

そして12星座を用いた、生まれた時の出生図はラーシチャートと呼ばれます。

 

一方で、誕生時に東の空から上昇してくる星座、つまり地平線から上がってくる星座を上昇星座「ラグナ」と呼んでいます。

この上昇星座「ラグナ」は、黄道が24時間で地球を一周することから、2時間毎に次の星座に変わっていきます。

 

ラグナは生まれてくる人物の個性や体格、健康状態、人生の傾向などを表す代表的なものとされますが、12星座には様々な性質や特徴、そして区分があります。

以下に、それぞれの星座についての基本的な内容をご紹介していきたいと思います。

牡羊座/メーシャ
2区分
3区分 活動
4区分 火元素火元素
支配惑星 火星火星
身体
象意 活動的、野心的、エネルギッシュ、独立心、積極的、自信家、頑固。 警察官、軍人、化学者、機械工、工学系、格闘家。
場所 牧草地、森、丘陵

 

情熱と集中力、争いの象徴である「火星」を支配星とする「牡羊座」。

活動的で決断力があり、自信家でもある「牡羊座」、常に一番になることを好み、それゆえリーダーシップが求められる場面で力を発揮します。

その一方、衝動的で結果をすぐに求める傾向が強すぎると、人間関係に軋轢も生み、そうした状況では「牡羊座」の攻撃的な面も顕著になります。

好奇心旺盛で、独創的なところもある「牡羊座」の人は、アイデアと自信に支えられ、起業などあたらしいことに取り組むことも少なくありません。

牡牛座/ヴリシャヴ
2区分
3区分 不動
4区分 地元素地元素
支配惑星 金星金星
身体 顔、喉
象意 忍耐、根気、用心深い、控えめ、物質的、世俗的、芸術的、蓄財、娯楽。 宝飾関係、映像関係、芸術家、農業従事者。
場所 平野、農地、低い階層、派手な建築物

 

恋愛や結婚、芸術や教養の象徴である「金星」を支配星とする「牡牛座」。

美味しいものや貴金属など、物質的に豊かなものに惹かれる傾向の強い「牡牛座」ですが、おおらかでゆったりとした立ち居振る舞いは周りの人に安心感を与えます。

「地」の元素と不動星座の性質をあわせ持ち、物事に対して忍耐強く、根気よく取り組み続けることができる性格です。

貯蓄家で保守的な「牡牛座」は、お金の遣い方にもとても慎重で、安定と快適な人生を堅実に追い求めます。

双子座/ミトゥン
2区分
3区分 柔軟
4区分 風元素風元素
支配惑星 水星水星
身体 首、肩、腕
象意 二面性、おしゃべり、好奇心、多才、知性的、落ち着きがない。 仲介業者、コンサルタント、会計士、ビジネスマン、旅行関連、印刷・出版関係。
場所 寝室、村、学校、教育機関

 

知識と情報、コミュニケーションの象徴である「水星」を支配星とする「双子座」。

知的で新しい環境にも柔軟に対応することができる「双子座」、社交性に長け、話し好きです。

何事につけても器用にこなす反面、その優れた知性は物事の問題点についても早くに見いだし、人間関係においては長続きより変わりやすいものになります。

「双子座」の二面性という特性から、一度に二つ以上の職をこなすこともあり、記事や文章の執筆や、新しいものへの好奇心旺盛な性格から旅行関係の仕事に向いているといわれます。

蟹座/カルカ
2区分
3区分 活動
4区分 水元素水元素
支配惑星 月
身体 胸、心臓
象意 感情的、家庭的、保守的、誠実、思いやり、執着心。 接客業、飲食業、液体あるいは海産物を扱う仕事。
場所 水辺、川・湖、台所、レストラン

 

人間の心や、満ち欠けに表される変化の象徴である「月」を支配星とする「蟹座」。

「蟹座」は感受性や想像力が豊かで、家庭や家族を大切にし、保守的ですが身内にはとても親切にします。

一方で、「水」の星座であり、また支配星である「月」の影響から情緒的に不安定になったり、その人生も変化の大きいものになる傾向があるようです。

社会的に認められるタイプの人が多く、貯蓄家であり浪費もしないことから、人生の後半は経済面で安定したものとなります。

獅子座/シンハ
2区分
3区分 不動
4区分 火元素火元素
支配惑星 太陽太陽
身体 胃、上腹部
象意 権威、ブライド、活発、高貴、寛大、虚栄心、横柄、ギャンブル、浪費。 会社経営、営業職、公務員、政治家、宝石商。
場所 山、深い森、宮殿、洞窟

 

命の源であり活力の源泉、そして物事の中心となる「太陽」を支配星とする「獅子座」。

支配星が象徴するものは社会的名声であり地位、そして権威ですが、ライオンを象徴する「獅子座」と相まって、この星座の人は威厳がありながら品があり、寛容で心が広い性格です。

誠実で公正な「獅子座」は、家族や友人を大切にし、会社や組織の中では高いポジションにつくことが多いといわれます。

「火」の元素の性質から、名誉や野心、プライドが高い面も持ち合わせ、惑星の配置によっては、頑固で傲慢になる場面もあるようです。

投機的な傾向やギャンブルを好むケースも少なくなく、一般に浪費家といわれますが、仕事面で高い位置にいることが多いことから経済面で補われます。

乙女座/カンニャ
2区分
3区分 柔軟
4区分 地元素地元素
支配惑星 水星水星
身体 腰部
象意 知性的、神経質、真面目、正確、コミュニケーション、優柔不断、批判的。 教師、税理士、医師、法律塚。
場所 草原、農地、図書館

 

知識と情報、コミュニケーションの象徴である「水星」を支配星とする「乙女座」。

「水星」の持つ不規則な性質と、「地」の元素の安定性を追い求める性質と、二重星座ゆえに異なる性質をあわせ持っています。

しかし女性星座ゆえの従属性から、こうした異なる性質を受け入れて、物事をうまく処理していく能力ももっています。

「乙女座」の人は「水星」の知性も働いて、優れたビジネスセンスも持ち合わせますが、基本的に控えめで良心的な性格です。

一方、その知性の高さから、自分や家族・友人に対しても細かく分析しすぎてしまい、やや批判的になる傾向も見受けられます。

天秤座/トゥラー
2区分
3区分 活動
4区分 風元素風元素
支配惑星 金星金星
身体 腸、腹部
象意 バランス、知的、洞察力、公平、社交的、好色、浮気性、八方美人。 事業家、セールスマン、芸術家、建築家。
場所 都会、市場、金融機関、ホテル

 

恋愛や結婚、芸術や教養の象徴である「金星」を支配星とする「天秤座」。

常に冷静沈着で、物事に対して適切な判断力を持つ一方、豊かな想像力と直感力も兼ね備えています。

同じ「金星」を支配星に持つ「牡牛座」とは異なり、「天秤座」の持つ「金星」の影響は洗練された交流関係や調和のとれた人間関係などが特徴的です。

遠慮がちで控えめながらも、公正で分別があり、「天秤座」は問題に対しても建設的な批判を行うことができる人となります。

娯楽や社交を好み、理想を求めつつも柔軟であり、全体的に幸福で調和のとれた人生を求めます。

蠍座/ヴリシュチカ
2区分
3区分 不動
4区分 水元素水元素
支配惑星 火星火星
身体 生殖器
象意 心理的、秘密主義、神秘的、嫉妬深い、向こう見ず、利己的、欲望。 研究職、医療関係、軍人、探偵。
場所 廃墟、洞窟、地下室、湿地

 

情熱と集中力、争いの象徴である「火星」を支配星とする「蠍座」。

「蠍座」の持つ「火星」の性質は、社会や外の世界への関心よりも、自らの内的世界・精神面への興味・欲求に働きかけます。

良くも悪くも、こだわりや好みがはっきりしていて、何事につけても深くのめり込む性格の「蠍座」。

不屈の精神で確固たる意志を持ち、素晴らしい直感力と洞察力を備えている性格は、学術研究の分野などでその真価が発揮されます。

しかしその「蠍座」の性質がネガティブな方向に働くと、執念深く独りよがりな側面が強く表れるようになってしまいます。

射手座/ダヌ
2区分
3区分 柔軟
4区分 火元素火元素
支配惑星 木星木星
身体 臀部、太腿
象意 楽観的、陽気、バイタリティー、野心、貪欲、信仰心、自己犠牲。 法律関係、公務員、教師、政治家、銀行員。
場所 戦場、賭博場、行政機関

 

倫理・道徳や信仰、哲学の象徴である「木星」を支配星とする「射手座」。

神秘的なものや精神的なものを畏れ、高い志をもつ反面、「火」の元素の性質から、大胆で押しが強い性格があります。

その率直でストレートな言動から、時に自己主張やアピールが前面に表れやすくなるようです。

哲学や宗教など学問的な幅広い領域で向上心を持ち、家庭よりは外の活動に忙しく動き回る性格が強い「射手座」。

惑星から悪い影響を受けている場合は、言動が一致しなかったり、守れない約束をするなど、不安定になる側面も持っています。

山羊座/マカラ
2区分
3区分 活動
4区分 地元素地元素
支配惑星 土星土星
身体
象意 現実主義、経済的、保身、道徳、打算的、悲観的、仕事熱心。 技術者、科学者、鉱山・石油関係、自治体関連。
場所 豊かな水場、低地、荒れ地

 

努力や忍耐、誠実と信頼の象徴である「土星」を支配星とする「山羊座」。

「土星」の保守性や「地」の元素の影響から、「山羊座」は勤勉で現実主義、そして合理的で計算高い性格といわれます。

可動星座でもあり、行動を起こすまでは物事をじっくりと考えますが、決断後は素早く、押しがきいて粘り強く、忍耐強く取り組んでいきます。

誠実で信頼される場面も多く、また困難や障害にも負けない姿勢から、社会的な地位を得ることも少なくありません。

その一方で、保守的な傾向が強く働きすぎると、疑い深く警戒心が強くなり、利己的で悲観的な態度になりやすくなるようです。

水瓶座/クンバ
2区分
3区分 不動
4区分 風元素風元素
支配惑星 土星土星
身体 ふくらはぎ、足首
象意 洞察力、理想主義、独創的、理性的、人道主義、好き嫌いが激しい、反抗的。 エンジニア、研究者、管理職、宗教家、ボランティア。
場所 陶窯、採石場

 

努力や忍耐、誠実と信頼の象徴である「土星」を支配星とする「水瓶座」。

不動星座で「土星」が支配星座であることから、「水瓶座」は自身の信じた行動原理を貫き通す性格といわれます。

「風」の元素の「水瓶座」は知性も高く、広い視野と深い理解力を備えています。

また道徳的で、精神的なものを好む「水瓶座」の性質は、人道支援や社会福祉といった分野での活躍にも向いています。

社交的ですが、人間関係の束縛は嫌い、好き嫌いもはっきりしている性格です。

魚座/ミーナ
2区分
3区分 柔軟
4区分 水元素水元素
支配惑星 木星木星
身体 足、つま先
象意 変わりやすい、落ち着きがない、慈善的、信心深い、芸術的、ロマンティック。 福祉関係、看護師、貿易商、詩人・音楽家、化学関係。
場所 ため池、病院、醸造所

 

倫理・道徳や信仰、哲学の象徴である「木星」を支配星とする「魚座」。

人や社会など外への関心と、自分自身の内側にある精神的ものへの追及という両側面を持ち合わせている「魚座」。

基本的に、愛情に溢れ感受性の豊かなところから、人助けや奉仕活動への取り組みを好みます。

しかし二重性という性質から、二面性も強く、人間関係や職業においても変わりやすく、安定しない傾向も見受けられるようです。

仕事の面では、想像的でロマンチストな「水瓶座」は社会福祉だけではなく、音楽や絵画といった芸術分野での活動も適しています。

バーヴァ(ハウス)

生まれた時の惑星や星座を描いた星図はクンダリー、つまりホロスコープとも呼ばれますが、このホロスコープは天空360度を12のハウス・室(バーヴァ)に等分していきます。

そしてそれぞれのハウス・室(バーヴァ)に、どの惑星や星座があったのかを記していくのです。

この12等分されたバーヴァは、私たちの人生を12の領域に分けたものとも考えます。

インド占星術においては、人生の領域「バーヴァ」に、それぞれどの惑星が配置され、どの星座が割り当てられいるのかをみて、ホロスコープの内容を読み取っていくのです。

ハウス 分類 方向性 テーマ
第1室
身体
タヌ
Tanu Bhava
トリコーナ
ケンドラ
ダルマ 本人、性格、幸・不幸、名声、平和、豊かさ、健康、身体、出生地、家系・家柄、人生全般、頭部
第2室
富・与える
ダーナ
Dhan Bhava
マラカ
中立
アルタ 家族、家庭、財産、収入、富の蓄積、スピーチ、商売、飲食、言葉、言動、会話、右目、鼻、口、喉、顎
第3室
兄弟
サハジャ
Sahaj Bhava
ウパチャヤ カーマ 弟妹、努力、技術訓練、トレーニング、勇気、精神力、集中力、短い旅行、隣人、隣国、音楽、芸能、寿命、死因、腕、肩、右耳
第4室
親類
バンドゥー
Bandhu Bhava
ケンドラ モクシャ 母親、家庭、土地、不動産、乗り物(車・飛行機・船)、家具、初等教育、記憶、農業、胸部、肺
第5室
子供
プトラ
Putra Bhava
トリコーナ ダルマ 子供、創造力、才能、文学、知能、高等教育、芸術、哲学、恋愛、宗教、マントラ、腹部、胃、心臓
第6室

アリ
Ari Bhava
ウパチャヤ
ドゥシュタナ
アルタ 敵、争い、部下、親戚、病気、労働、訴訟、試験、競争、事故、借金、奉仕、腹部、腸
第7室

ユバティ
Yuvati Bhava
ケンドラ
マラカ
カーマ 配偶者、ビジネスパートナー、結婚、セックス、対人関係、腰、泌尿器、生殖器
第8室
弱点
ランダラ
Randhr Bhava
ドゥシュタナ
中立
モクシャ 本人の寿命、突発的、不規則、トラブル、秘密、オカルト、不名誉、罪、精神的苦痛、荒行、ヨーガ、瞑想、死因、生殖器
第9室

ダルマ
Dharma Bhava
トリコーナ ダルマ 父親、グル、幸運、高度な知識、宗教、信仰、神や指導者への献身、高い徳、巡礼、長距離の移動、外国、腰
第10室
行動・職業
カルマ
Karma Bhava
ケンドラ
ウパチャヤ
アルタ 上司、職業、天職、天命、社会的使命、社会的影響力、専門職、名誉、地位、権力、大腸
第11室
取得
ラーブ
Labh Bhava
ウパチャヤ カーマ 兄姉、友人、支援者、利益、収入、評価、成功、勲章、願望達成、組織、大腿部、膝、左耳
第12室
損失・出費
ヴィヤーヤ
Vyaya Bhava
ドゥシュタナ
中立
モクシャ 損失、出費、投資、寄付、解脱、苦悩からの解放、出家、隠遁、投獄、入院、海外移住、左目、足
伝統医学アーユルヴェーダ

インド、スリランカ伝統医学アーユルヴェーダの情報サイト|アーユルヴェーダライフ

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