ヴァータ体質の人は、好奇心旺盛で活発的、想像力豊かで芸術的・創造的な性格を持っています。
新しいことや変化にとんだ環境を好む傾向がある一方、気まぐれで飽きっぽい側面もみられます。
「ヴァータ」の基本的な性質は「変わりやすさ」です。
そのためヴァータ体質の特徴は、背丈や身長、体格、性格、言動などの傾向が型にはまりません。
極端に背の高い方もいれば低い方もおり、身体の割に手足が小さい・短い、あるいは大きい・長い、また若い頃は痩せていても中年になって著しく太ってしまうという方もいます。
睡眠や食生活のリズムが不規則になってしまう方も少なくなく、ヴァータ体質の人は生活習慣がアンバランスになりがちです。
「ヴァータ」は5つの元素の中では「空元素」と「風元素」からなり、軽質・冷質・乾質・粗質・動質といった性質を持ちます。
主に身体においては「運動」を司る役割として、運動・呼吸・排泄、神経や感覚の刺激伝達、心臓の拍動、筋肉や細胞組織の働き、そして肉体全身のバランスを制御しています。
身体的な特徴 |
細くて華奢。痩せ型、肩幅は狭く、腰も細い。 極端に背が高い、あるいは低い、手足の長短が著しい場合もある。 皮膚は薄く冷たい、乾燥気味。髪質は粗く、油分が少ない。 鼻は鷲鼻で、歯並びはあまりよくない。 筋肉質ではなく、手足の血管や関節がはっきりしている。 |
性格的な特徴 |
言動が素早く敏感で快活。好奇心が強く、想像力も豊か。 物事に対する理解力は高く、記憶力も優れている。 神経質な面も強く、緊張やストレスに対する耐性はあまりない。 不安感や恐怖心が強く、心配性。 物忘れも多く、飽きっぽい。物事を長続きさせるのが苦手な方である。 |
冷性の属性を持つヴァータを静めるときは、なるべく生野菜や冷たい食べ物をさけて、熱を通したり、油で炒めたりした食事をとるようにします。
食事をとるときも慌ただしくせず、気分をリラックスさせて、ゆっくりといただくことが大切です。
ヴァータ体質の方は食欲にムラがあり、食生活が不規則になりがちです。
できるだけ規則正しい時間に食事をとるように心がけて、過度の刺激物はさけるようにします
勧められる食事 |
熱を通した温かい、油気のあるもの。鍋料理やスープ・シチュー料理がおすすめです。 甘味、酸味、塩味の多いもの。温めた牛乳、チーズ、ヨーグルト。 熟して果汁の多いフルーツ、あるいはフルーツジュースなど。 スパイスは、ショウガ、コショウ、シナモン、ナツメグなど、いずれも適量を用いること。 玄米、肉(鳥肉)・魚、卵など。 |
控えた方がよい食事 |
生野菜、ナス科の食べ物(ナス、トマト、ジャガイモ、ピーマン、唐辛子など)。 ドライフルーツ。多量の豆類(豆腐は可)。 「勧められる食事」においても過度のとり過ぎは控えること(ヴァータはバランスを崩しやすいため)。 冷たい食べ物。 |
シナモン(Cinnamon)
別名:ニッキ、桂皮、ダルチニ(Darcini)
説明:世界最古のスパイスの1つといわれています。
40度前後でもっとも香りが高くなり、砂糖とも相性が良く甘味を引きたたせるのでお菓子作りに使われます。
樹皮からとれる精油には殺菌効果・活性作用があり、化粧品にも使用されます。
ショウガ(Ginger)
別名:生姜、ジンジャー、アドロック(Adrock)。
説明:香辛料としてだけではなく食材としても食べられています。
生薬としても用いられ、発散、健胃、保温、解熱、消炎、鎮吐など多くの薬効があるとされ、日本でも、生姜は身体を温めて、免疫力を高めるため、風邪の療法によく用いられています。
クミン(Cumin)
別名:馬芹、ジーラ(Jeera)
説明:インド料理に必須のスパイスのひとつで、ガラムマサラやチャツネを作る際にもよく使われます。
健胃・消化促進・解毒・駆風などの効能があり、下痢や腹痛の際にはホールのまま料理に入れます。