カパ体質の人は、穏やかで寛容であり、あまり物事に動揺せず、自制心の強い性格を持っています。
現状に満足し、周囲と波風を起こすことは好まず、相手に譲歩する傾向があります。
言動がゆっくりとしていて、物覚えも早くはありませんが、一度記憶すると忘れることはありません。
「カパ」の基本的な性質は「穏やかさ」です。
カパ体質の特徴は、一般的に体格が良く、体力や持久力に優れていることが多いと言われます。
肩幅や腰がしっかりとしている傾向があり、そのためやや太りやすい体質でもあります。
比較的色白で、肌は滑らかでしっとりしています。
湿度が苦手で、過度に湿気の多い環境では粘膜に関わる症状に加え、精神的にも不安定になり易くなります。
「カパ」は5つの元素の中で「水元素」と「地元素」からなり、重性・冷性・遅性・油性・緩性といった性質を持ちます。
カパの身体における働きは、身体の接合や保護、関節の潤滑、細胞、睡眠、体力の維持などを司っています。
身体的な特徴 |
一般に体格がよく、肩幅・腰も大きい。大柄、骨太。 太りやすい体質で、体重も比較的重い。 色白で、肌質は冷たくしっとりしていて滑らか。比較的丸顔で顎もしっかりしている。 髪は黒く艶がある。白髪にはなりにくい。 目は大きく、まつげも長い。歯は大きく、歯並びも揃っている。 体力や持久力に優れ、我慢強い。 |
性格的な特徴 |
物静かで穏やかな性格。忍耐力があり、慈愛に満ちている。 言動はゆっくりしている。物覚えは早くないが、一度覚えたものはなかなか忘れない。 物事をコツコツと辛抱強くやり通すことができるタイプ。 保守的な面や執着心が強くなる傾向もあり、独善的になる場合もある。 カパの性質から何事も蓄積する性格もあり、お金を貯めるのが上手な面もある。 |
カファ体質の方は太りやすい傾向が多いため、特に食事の量や内容には気をつけていく必要があります。
代謝を活性化させて体を温めるようなスパイスを使った食事をゆっくりと時間をかけてとることが勧められます。
なるべく苦味や渋味、辛味を重点的に、炒めたり、温めたりした食事をとることが大切とされます。
また甘味や酸味の強い果物、水分を多く含んだ果物はさけ、渋味や乾燥したものがとることが望ましいでしょう。
勧められる食事 |
温野菜。サラダの場合はスパイスをかけたもの。 豆料理、豆腐、豆乳。豆類、インゲン豆、レンズ豆。 よく熟した果物(パパイヤ、マンゴー、アプリコット、クランベリー、桃、梨など)。 スパイスは、ショウガ、レッドペッパー、胡椒、コリアンダー、フェヌグリークなど。 鳥肉、卵(揚げ物等は控える)。非加熱の蜂蜜。 |
控えた方がよい食事 |
塩分の多い食べ物(醤油、味噌、塩など)。 肉類、卵。揚げ物。 乳製品。脂っこい食べ物。冷凍食品。 果物(バナナなど)。 ココナッツ油。ナッツ類。 |
ブラックペッパー(Black Pepper)
別名:黒胡椒、カリミルチ(Kalimirch)
説明:胡椒は、熱帯性常緑つる性植物であり、その熟していない緑色の実を果皮ごと天日に乾したものが黒胡椒です。
成分に含まれるピペリンによる抗菌・防腐・防虫作用が知られています。
酵素活性作用があり、消化機能を刺激し便秘にも効果があります。
レッドペッパー(Red Pepper)
別名:赤とうがらし、チリ(Chili)。
説明:胡椒などの他の香辛料と同様、料理に辛みをつけるために使われるほか、健胃薬、凍瘡・凍傷の治療、育毛など薬としても利用されています。
成分として含まれているカプサイシンは血行を促進し、身体を温める作用もあります。
フェヌグリーク(Fenugreek)
別名:ころは、メーティー(Methi)
説明:マメ科の1年草の植物で、種子がスパイスとしてカレー粉などに利用されています。
滋養強壮、栄養補給、食欲増進、解熱剤としても使われるほか、インドでは催乳作用を持っていると考えられ授乳期の女性が食べる習慣があります。